えっ、噛むのが面倒?
それって生き物としてどうなのだ、と思ったけれど、とりあえず数字を見てみました。
■日本の菓子推定生産数量(*2)
飴菓 ガム 米菓 和生 油菓 全体
2004 161 46 207 323 56 1,925(kt)
2005 165 44 212 323 57 1,931
2006 167 43 219 325 58 1,951
2007 171 41 219 326 59 1,950
2008 174 39 223 327 62 1,951
2009 174 38 218 324 62 1,947
CAGR 102 96 101 100 102 100(%)
*飴菓→飴菓子:キャンディ類、キャラメル、ドロップ、グミ、ゼリー
米菓:あられ、せんべい(米粉製)
和生→和生菓子
油菓→油菓子:かりんとう等
世代別消費量の数字が手元になかったので、以下非常に乱暴な話になりますが。
ざっくりと、飴菓子(キャンディ、グミ等)・ガムを若者向け菓子、米菓(あられ、せんべい)・和生菓子・油菓子(かりんとう等)をオトナ(高齢者?)向け菓子に分けてみます。
すると確かに、若者向けではやわらかい飴菓子は年平均伸長 102% と堅調な伸びを見せる一方、噛むのが大変なガムは 96% と減少傾向です。
一方オトナ向けでは、やわらかい和生菓子も、硬い米菓・油菓子ともに 100〜102% と、堅調に推移していて、オトナは噛むのが大変な菓子を敬遠していないと、少なくとも仮説を立てることはできそうです。
もしこの仮説が正しいならば、ガム業界として打ち出す手は、
−やわらかいガムを出す(日経ビジネスにあった Fit's の例)
−オトナ(高齢者)向けのガムを出す
−あえて若者向けの硬いガムを出し、あごを鍛えることを訴える
−面倒さを超える魅力ある機能を付加したガムを出す(キシリトールの例?)
−国内での拡大はあきらめ、(面倒くさがる若者の少ない)海外市場へ打って出る
などでしょうか。
個人的には3番目のあえて硬いガム、というのも面白い気もしますが、赤ちゃんの歯固めトレーニングみたいで嫌がられるかな……。
参考:
(*1)市場攻略の鉄則 "草食"を逆手に取る, 日経ビジネス 1,580, 47-48
(*2)全日本菓子協会, 日本の菓子推定生産数量及び金額推移
(日本チョコレート・ココア協会サイト経由の孫引きですが)
http://www.chocolate-cocoa.com/statistics/domestic/confectionery_j.html
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