2011-05-21

M1春 授業確定

 春学期の授業が確定しました。
 「多すぎないか?」「毎日学校行くって、仕事は大丈夫なの?」「ヒマなの?」などとあたたかい激励の言葉を各方面から頂きましたが、慣れないながらも頑張りたいと思いますのでよろしくお願いします!

 基本的な考え方は、
 1)6科目必要なコア科目はなるべくとる(M1春4科目、秋2科目(以上)の予定)
 2)MOT必修、モジュール必修はなるべくとる
 というところで、なるべく先に、「これ取りたかったけれど他に取らなきゃいけないものがあるから取れないな……」という事態が訪れるのを防ぐことに主眼を置いています。
 で、空いたところを興味ある科目で埋めると。こうしてみると、戦略・マーケ系が多く、数字関係を避けているところが見て取れますね。いやはや。


 月7 デザイン&ブランドマネジメント (MOT専門/モジュール必修)
 火前 実践競争戦略 (MBA専門)
 水前 マーケティング (MBAコア)
 木7 新商品開発マネジメント (MOT専門/モジュール必修)
 木8 経営と技術 (MBA専門/MOT必修)
 金7 プロジェクト演習
 土1 企業の経済学 (MOTコア)
 土2 経営戦略 (MOTコア)
 土45後 マーケティングと競争戦略 (MBA専門)

 集中 マネジメントゲーム(MOTコア)

2011-05-12

対談「日本復興に向けた企業の役割」柳井会長×WBS内田教授

 柳井会長の講演に引き続き、柳井会長とWBS内田教授との対談がありました。

…………

う(内田教授):最初に私のほうから対談の内容にはいるまえに
  柳井サンゴ自分からおっしゃいませんでしたが
  震災に多大な寄付をされましたがその辺の思いをお聞きしたいなと
  今日一番感じたのは日本への愛情、こういうとこがダメという強い危機感と
  そういうところと復興支援の思いは共通するのかなと

や(柳井会長):やっぱりこれ、すごい危機に今いるんじゃないかと思いまして
  あの、震災が起きた時に、思ったことは
  これ日本にとって最後のチャンスになるんじゃないかなと
  20年間成長しなかったんで
  その時に震災地ができるだけはやく復興しないといけないと思った
  東北地方でも、北関東でもかなりの店舗があって
  150店舗ほどしめていた
  非常に残念ですが、社員は全員無事だったんですが
  家族の方、ご両親とかご兄弟、数十人なくなられた
  大震災で家族の方が、神戸でもあまりいませんでしたが
  しかも原発の事故も発生している
  自分ができること、会社ができることが精いっぱいやらないといけないと思った 
  我々自身は日本を代表するブランドだし、代表する企業だと思っているので
  我々が真っ先にやることで、ほかの企業や個人が追随してくれればいいなと

う:知ってらっしゃる方も多いと思いますが
  企業として数億円、柳井さんも10億円の規模をされて
  金額ではなくて意思決定が3月の15日だか
  そのスピード感というのはグローバルで経営されている方のスピード感だと
  それくらいの思いや危機感も強かったんだなと 
  今日の話で日本に対する強い問題意識があったが
  ユニークだと思ったのは、グローバルスタンダードがいいとおっしゃっているんでもなく
  日本企業がいいと思っているんでもなく
  ファーストリテイリング流でめざすんだと
  一方で日本人にはいろいろな課題があると。内弁慶や競争を好まないところ
  武器は身に着けるが、ベーシックなところは技術や品質
  そういうところに立脚した戦略を作っていくんだと
  あとビジョンと戦略がうまくリンクしていて
  10年間で5兆円の売り上げと1兆円の利益を出すと
  戦略がないと大風呂敷になる
  ブレイクダウンをするには頭がいい人には難しい話じゃないが
  面白かったのは、それをやるためには世界の大都市で存在感No1になるんだと
  ビジョンをオペレーションに落としてくことについては、ある種の天才なのかなと
  その2点に関してそうだとかそうじゃないとか

や:会社とかブランドとか店とか商品とか理解してもらおうと思ったら
  世界中でショーケースみたいなところがあると思う
  あるとしたら世界で大都市
  NYの話をしたが
  一番最初出店したニュージャージー
  なんで売れなかったかというと、知られていなかった
  知られていないものは売れない
  そこそこの店じゃダメなんですよね
  本当にいい店を最高の立地につくっていく
  世界一になるなら一番いい場所に一番大きい店をつくる
  その周辺に店を作っていくという、単純なこと
  内田さんは概念のほうから入っていくので
  ぼくらは事実から入っていくので、結果として概念がある
  そういうことを実務のほうから生み出す能力を、日本の企業経営者はもっとやらないと
  秀才タイプの人が多くてよくないんじゃないかと思いますが

う:コンサルや学者は後付で考えるから楽な商売だといわれるが
  結果を出さないと次がないので楽でもないが

  例えば同じようにうまくやっているのはアップル
  アップルストアは銀座の一等地
  渋谷は公園通り
  いずれにせよ一等地に
  マクドナルドも一号店も銀座
  ショーウィンドー効果はなるほどなと
  もう少し聞いてみたいのは、どこからグローバルというのを意識されたか
  最初は日本でやられていたが
  延長上でやって違うなというターニングポイントはあったんでしょうか

や:我々の商売は、あれですね、製造小売業で、自分たちで企画してチェーン店作って
  アメリカとかヨーロッパとかのアイディア
  商品を中国で作っている
  そういう小売の中で、あと僕の転機は
  香港で86年くらいにバイイング事務所を作って
  話をしていると、彼らは国境がない
  国境がないほうが商売はしやすいと思う
  あといろいろな先例があって
  アップルがそういうストアを作っている
  アップルの取締役にGAPのひとがいて
  新しいブランドは新しいところにおかないといけない
  そういうのを見ているのに、日本のハイテク企業が
  ソニーストア、キヤノンストアみたいなのを世界の一番いいところに作らないのかなと思います

う:同感で、ソニーは銀座の先進的なところがあって
  もっとブランドと結び付けていけばあんなにアップルの後塵を拝さなかったのかなと

  企業の役割について聞きたいが
  日本企業のメルトダウンというのが印象的で
  これがさらに口実になって失われた20年が30年40年になって
  カルタゴみたいになっちゃったらさびしいなと
  変革の機会を点がくれたと
  ユニクロがやられているところはわかったんですが
  企業で働くパーソンをみていて、こういうところ変わらないと通用しないぞと
  お聞きした理由は、企業としても個人としても内弁慶
  大変な危機感を持っていまして
  変わらなきゃいけないという方が今日来ているという前提で
  アドバイスなりご意見をお伺いしたい

や:同じようなことが我々の企業や社員にもある
  管理者として外国に行く
  店長やSVみたいな人が行くが
  その時に、最悪なのは、自分たちで作業はするんですよね
  日本人は上司が率先垂範してやっていく
  与えられた役割、これは管理職としていっているんですよ
  日本は階級差がない国なので、そこが裏目に出ている
  命令したら悪いな、みたいな
  でも管理職は命令する人ですよね
  やっぱりこれ、日本人や日本企業はまず自分たちが中心になって
  自分たちがHQになるというそういうことが必要だということと
  特に海外の人、日本以上にあれなんですよね
  上役のことを気にする
  絶対に上役としての仕事を完全にやることだけをやると
  下の仕事奪うことはよくないということと
  お願いなのは、我々の社員もそうだが
  海外に行って日本人だけでつるまない
  できるだけ日本語で話をしないようにしないとまずいというのと
  かならず人の輪を作る
  日本人の輪じゃなしに
  現地の人の輪を作らないとうまくいかない
  特に海外に行かれている人は、グローバルに生きると
  言葉じゃなくて、グローバルで活きることを覚悟しないと
  今の延長線上でグローバルに行けるとは思えない

う:その前に一方で、世の中でそういう話をしていると
  どこどこはできるがうちの会社は無理だと
  そういう風に考えた時点で思考停止していて
  うちの会社にも柳井さんがいたらなみたいになるので
  最初にファーストリテイリングにも苦労された方がいて
  どんなふうに新しいやり方をやっていったのか
  話は分かったけれどまねできないと思っている方が多いんじゃないかと

や:できますよね?(会場笑)
  海外では皆さんよりも能力が悪い人が、皆さん以上の仕事をしていると思う
  日本ではビジネスチャンスは少ないと思う
  日本だけでは生き残れない
  たまたま日本といういい市場があったから生き残っただけ
  僕は過去にいろいろなことを経験していて
  生まれた宇部、石炭の町。海底炭鉱というのがあった
  石炭から石油に代わるということで
  炭鉱が廃坑になる
  労働集約的産業なので、炭鉱の町があって
  小学校が全部廃校になって
  中学校で友達だった人がみな違うところに行く
  宇部市の人口も4万人減った
  宇部というのは炭鉱と工業化、沿岸部が全部工場だった
  セメントとか、ガラスとか
  昼間だと、セメントが降ってくる
  今の中国みたいな
  それもいまは工業地帯ないですよね
  僕は商店街に住んでいたが
  郊外に代わっていったので、シャッター通りになっている
  日本がそうなる可能性があるとしたら
  そうならないということと、企業経営しているひとや若い人は
  僕は縁起でもないんですが、大震災の後こういうことを言うのもどうかと思うが
  新年のごあいさつで、チェンジオアダイといったんですよ
  変化しなければ死
  そういう状況だと思います
  日本市場だとそういうことになるとおもう
  海外に出てみると、東京の銀座と同じこと
  日本のブランドほとんどないでしょ
  全世界そうなんですよ
  シンガポールも上海もパリもNYも
  どんどん出ていかないと、すきとかきらいとかじゃなくて
  そうじゃないとあなたがビジネスマンとして終わりますよと

う:チェンジオアダイは同感で
  日本に楽観していないが
  日本がダメだから頑張ってもしょうがないとなると縮小均衡で
  国がダメなら企業ががんばる、企業がダメなら俺ががんばるとしないと
  Win-Win-Winは20年前に終わっている
  最初に目覚めたのは企業
  企業の業績は増益基調で
  日本はこう、企業はこうで、でも個人は、給与増えたという人はあまりいなくて
  次に個人が目覚めてその会社を変えていくか
  変えられないなら自分が成功できるところへ移るくらいの気概が必要というのが持論
  私は無理という人はそれはそれでいいが
  沈む船に残るという意思決定をしたんだから、結果は甘受しないといけない
  柳井さんがおっしゃることと近いのかなあと
  企業としてというより個人として
  私も早稲田に来て、学部の学生はイメージと違って
  三菱三井住友みたいな会社に生きたがあると
  あと転勤が嫌だから東京で終わる企業に行きたいと
  お前それ死にたいということじゃないかと(会場笑)
  そういう学生が早稲田にも増えている
  カツを入れていただきたい(会場笑)

や:若いころは勉強しなかったが
  社会に出て変わった
  学生の人にお願いしたいのは
  社会に出て何をするかを早く決めないといけないということと
  社会に出るというのは安定とはほどとおい
  今までは保護者がいるが
  独り立ちしないといけない
  その先が嵐で沈没しそうな船にいる
  荒海でも泳げる能力を付けないと生き残れない
  もし自分で泳げたり
  沈没しそうな船を回復できればいい将来が待っている
  グローバル化が始まったばっかりで
  日本だけ見ると暗いが
  世界中で見たら明るい
  若い人に怒ってもらいたいなと
  大人に、なんでこんな社会にしたのかと
  こういうことを変えてくださいと
  若い人が変えられるような世の中じゃないとまずいと思うし、そういう時期だと思う
  国とか行政に頼れないですよね、人間は、企業は
  自分たちで国とか行政を変えていかないといけない
  変えられないなら自分たちがまず変わる
  そうじゃないと、皆さんの将来はものすごいくらいですよ
  皆さんが小さいころ、皆さんの両親の報酬はあがっていない
  そんな国は日本ではアジアだけ
  こういうことを変えていこうということを決めないと、沈没船と沈みますよ
  国が沈んでもあなたは生きていかないといけない
  もっと貪欲になってもらいたい
  社会に出たら現実問題としてわかると思うが
  その時思い出していただきたい

う:時間になりましたので
  話を聞いて心強く思ったのは
  世界にマーケットがあるからグローバル企業になると字面ならそうみえるが
  新しい日本の会社ですと
  日本の会社ということにとどまって、自分たちのやり方で世界を目指すというところに
  日本企業への示唆や激励があったのではと思う。
  本日はありがとうございました

ユニクロ柳井会長講演02

 49年に宇部市で、既製服、スーツとかネクタイとかを売る紳士服店をやっていました
 ユニクロ1号店は84年、広島の裏通り
 その当時私夢として、できないだろうと思っていたが、アメリカのリミテッドとかGAPとか
 のようになりたいなと思っていました
 こういう風になりたいなという、そういうものがあったというのが
 日本だけじゃなくて世界にあったのは、良かったんじゃないかと思っている
 発見ということで、それまで商店街の店とかで営業する店だったが
 初めて郊外店を作って
 ファミリーとかカップル客
 車で来店する
 あらゆる人に売れるんだ、と思いました
 あらゆる人に打ったほうがビジネスチャンスが多い
 いままでは日本中のあらゆる人だったが、これからは世界中のあらゆる人に打っていきたい
 91年の秋からチェーン展開を始めて
 94年に広島証券取引所に上場しました
 原宿でフリースブームがあって、全国ブランドになった
 日本では断トツの一位です
 
 世界にかけるには、ブランドが必要だと思う
 ここの服は、社員は、何が違うのか
 ブランドは企業活動そのもの。歴史、現在、未来への志向、全部を含んだもの
 世界へ賭けていると同時に未来へ賭けている
 ブランディング、現在進行形
 未来にも進行するということなので
 ブランディングが必要だと思う
 日本の企業はこの辺が非常に弱い
 一番強いのはヨーロッパのラグジュアリーブランド、アメリカのハイテクブランド
 なんで強いかというと、これがないと世界に出ていけない
 お客様が商品を買うのは、スペックとか性能とか昨日じゃなくて
 感情と共感
 ここだったら大丈夫じゃないか、こういう経営者、社員なら大丈夫じゃないか
 信用、信頼、そういうことだと思う
 どの会社がどういう思いで作っているのか
 どんな人がどんな人から買いたいのか
 そういうことが一番大事

 良い企業になりたいと思っている
 良い人が経営していて、良い店で良い販売員から良い商品を変える、そういうものだと思う
 規格製造販売全部やっている
 企業に携わる人が、そういう思いを共有しないといけない 
 社員全員が良い製品を良い環境で売っているか、そういうことが大事
 グローバル展開をするということは、我々は何者か、どこに向かうのかはっきりさせるのと
 グローバルにその国を代表するブランドになる
 お客様はNo1のところから買いたい
 たとえば、スマートフォンならイPhoneとか、ラグジュアリーブランドならエルメスとか
 だったら、一番いい商品を一番いい店で買いたい、そういうことを確立しないといけない
 日本の強みは革新的な技術だとおもう
 それと、品質、日本の消費者ほど品質にうるさい消費者はいない
 あらゆるプライスあらゆる商品を通じてそう
 これはすごい強みになる。あとものすごく細かい
 糸くずがついているだけですごい気にする
 少ししわになっているだけでだめだとおもう
 日本の店頭ほどきめ細かくやっているところはない
 経営における単品管理
 商品だけじゃなくて、あらゆることを小さく考えて単品管理するには日本人は卓越した能力を持っている
 こういうものを強みとしてやっていきたい
  
 革新と挑戦ですが
 たえざる挑戦と自己革新をやっていきたい
 卓越したもの以外は世界に出て行ってもダメ
 いいものだから評価される
 平凡な製品は世界じゃ売れない
 産業をやり変えないといけない
 世界に出ていくのは、自分で自分の産業を作っていうr
 いろいろな企業があると思うが
 それぞれの企業のお思い
 すごく評価れている企業とかブランドとか
 自分たちで自分たちの産業を作ろうと思っていると思う 
 われわれもファーストリテイリングというさんぎょう、ユニクロという産業を作らないといけない
 そのためにはビジネスのプロセスを確信しないといけない
 ヨーロッパの企業は、古い部分はあるが、昔から通用する古い部分 
 あと新しい部分がかならずある
 古い伝統と新しい部分、両方持っていかないといけない
 古い日本じゃなしに、新しい日本、新しい方向性を作らないと世界に出ていかない
 
 判断と実行
 正しい判断を迅速にしようと思ったら
 経営理念の紙を見てほしいが
 紙に書いてあることは皆様の会社にも通用すると思う
 私はその会社独自の経営理念というのはほとんどないと思う
 大規模に世界でビジネスやろうと思ったら
 国でいえば憲法
 だったら世界中のどこでも通用するものじゃないと
 世界中の人が参加して一生懸命やろうと思わないとおもう
 で、その時に考えること
 行きつく先はどこか、最終的にどのようにしたいのか
 最終的にこの会社はどうなるか 
 そういうことがはっきりしているかどうか
 最短で10年後どうなるかを決めないといけない
 その次に5年、3年計画を作るが
 会社の若い人が計画作るのに1年かけるみたいなことを言うが、やめてくれと言っている
 10年後どうするか、今季どうするか、今やっていることが10年後につながることが一番大事
 
 グローバルワン全員経営ですが
 世界で一番いい方法で、全員が参加してやっていく
 いつも言うのですが、日本でも中国でもフランスでもアメリカでも
 アメイカはこういう理由で違うから、中国は違うから
 でも経営の原理はいっしょだったら
 ニュアンスならいいと思うんですよ
 でも本筋では絶対に妥協しないように
 お国柄とかは一切関係ないように
 
 世界に一つの会社になるということですが
 グローバルワンは、グローバルで一つのプラットフォームを作るのと
 マイクロマネジメント
 ものすごく小さい単位で経営しないといけない
 そのためには強い本社と強い現場がないとダメ
 よく日本の企業だと、トップダウンはいけないとか
 あるいは西欧だと、現場よりも経営者といわれるが
 これは、両方ともないとダメですよね
 で、特に日本の企業
 グローバルヘッドクォーターの経験がない
 そうだとすると我々が鳴らないといけな
 だれかが、社員以外がつくりましたからやってください、というのはあり得ない
 グローバルヘッドクォーターを自分たちでやろうと
 来年3月から英語を公用語化しようと思っている
 経営幹部もどんどん採用していくと、日本語じゃとてもコミュニケーションできない
 日本語はビジネスでは非常に、グローバルではマイナスだと思う
 日本語を捨てようとは思っていない
 文化は日本語からきている
 DNAは日本語からきていると思う
 でもビジネスでコミュニケーションしようと思ったら英語じゃないとできない
 それと同時に、中国の人のもフランスの人にも英語の勉強してほしいと思っていて
 何千件とか中央集権じゃできない
 毎日お客様が店舗でああでもないtいうんですよね
 各店舗が対応しないといけない
 地方集権、地方分権が両立しないとできないんじゃないかと思う

 我々過去成功してきた要因があると思う
 自分でいうのも面はゆいが
 企業姿勢、リスクを持ってやってきた
 どういうことかというと、我々今ですね
 世界で一番売れる店の一つがNYのソーホー、日本でいう原宿に相当するが
 1000坪の店がある
 ソーホーの百貨店が一つあるが、それ以外だと我々の店が一番売ると思う
 そういうところに1000坪の店をどうして出したのか
 普通の経営者なら、それ出店しないと思う
 まず米国に進出しようということで
 NY郊外のニュージャージーとかのモールに出品した
 まったく売れません
 で、たまたま我々の、米国の本部が、ソーホーにあった
 売れないなということで
 在庫をどうにかしたいなと
 たまたま繁華街だったので、隣の空いてるビルがあるので、ちょっと売ってみようかと
 したら、びっくりしたんですが
 郊外のショッピングセンターの、何倍か売れた
 ここに出店しないといけなかったんだなと
 出店場所探していたら、ソーホーの一番いい場所に1000坪の場所があった
 2月に契約して11月にオープンした
 普通2年間くらいかかる
 いろいろな認可とか工事の業者位の質とか
 ものすごく金がかかったんですが
 我々の商売はNYでもできるんだなと
 企業姿勢とか勇気とか経営、それをやりきった社員の質
 ローコスト経営は関係ないん瀬宇賀
 びっくりするような金額をかけて
 割増金額をバンバン払わないと、突貫工事なのでやってくれない
 そういうことが成功するためには必要だと

 時代性と革新性
 過去に記憶に残っている商品は、フリースとかヒートテックだと思うんですが
 フリースはアウトドアの製品ですよね
 アメリカの商品を売っていたが、もっと低いプライスで売ろうと始めたら
 すごく爆発的に売れた。ヒートテックも
 女性であればババシャツみたいなのがあったし
 スポーツ用もあったが
 我々は、すごく潜在需要があって、そういう風に新しい市場、時代性と革新性がどこにあるのか
 顧客の潜在需要、どこにあるのかを考えて
 フリースは、インドネシアで原材料を手当てして、中国で縫製した
 いまのヒートテックだと日本の技術で日本の原料、これを中国で、一緒になってやっていく
 こういうことが我々の成功要因だということと
 よく誤解されているが
 中国の工場はすごく近代化されていて
 ほとんどの工場は何千人~何万人がいて
 最新の設備で
 大きい工場だと工場の中に学校がある。村が向上になっている
 元々が国営企業の払い下げ
 村の青年団長が工場長とか経営者になっている
 中国の工場の経営者は優秀で
 国会議員になっている人が、取引がある、60社くらいしかないと思うが
 3人ほど人民代表になっている、そういう優秀な経営者
 そういう工場と一緒に成長できたのが成功要因
 世界中のそういう経営者といかパートナーシップができるか

 いまから類のないことをやっていこうと思うので
 全社的なことができるのと、実行力があること
 考えることは大事だが、実行できないといけない

 つぎのユニクロの服ということで話したい
 新聞の宣伝で、一番下にMade For ALL と書いてある
 あらゆる人のために作りましたと
 我々は所得にとらわれない服
 なんか所得の低に売ると思われているが
 高額所得者の人のも買ってもらえる安い服、ライフスタイルにとわられない服
 センスの高い人のも買ってもらえる服
 国籍、住む地域にとらわれない服
 そういうことだと思います

 発展の段階
 我々製造小売業、アパレルの製造小売業をSPAというが
 GAPとかリミテッドが第一段階
 第二段階はH&M、ザラ
 トータルコーディネート、スタイルの精度
 我々がやりたいことは第三段階
 世界初のあらゆる人に売れるコンセプトとかコンテンツを開発して
 革新的な技術とイノベーションで、高度な技術を持っている企業と共同開発をする
 パリならパリで地域を代表する企業にならないといけない
 ユニクロという企業をグローバル展開できるなら
 上海の人は、上海の企業だったのか、と思わないといけない
 思うと同時にグローバル化していくという難しいことをやっていかないといけない
 われわれユニクロの使命だが
 革新的なカジュアルウェアを開発して、世界中の人々の暮らしを豊かにしたい
 ユニクロは、あらゆる人が良いカジュアルを着られるようにする新しい日本の会社です
 そういうことを発信したい
 世界中の国でその国を代表する企業になることを両立しないといけない
 ファーストリテイリングのほうですが
 我々のステートメント、服を変え、常識を変え、世界を変えていく
 世界で唯一の、常識を変えとか世界を変えているといっている服企業は我々だけはと思う
 常識を変えて世界を変えていく子でしかグローバル化できないし
 そのためには本当に良い企業を作っていく
 ヨーロッパで、あなたの企業は本当に良い企業ですか
 良い企業以外は我々の国に来てほしくない
 社会に貢献できる企業以外は我々の国に来てはいけません。といわれた
 
 時間になりましたので、つたない講演で申し訳ないが
 私の講演を終わりたいと思います
 ありがとうございました

ユニクロ柳井会長講演01

 本日の「早稲田会議」でユニクロ柳井会長の講演がありました。
 その内容につき、記します。

………………

 背が低いものですから、だいたいマイクを前倒しします
 柳井です、よろしくおねがいします

 わたし、紹介ありました通り、40年前卒業させていただきまして
 優等生ではなく劣等生で
 今日私が尊敬している本田総一郎さんの親友である井深さんのホールで公演できるのは光栄であり感激しています
 内田先生との対談も楽しみにしています

 今日ですね、我々のグローバル戦略についてお話ししたいと
 第一に、私1か月前に上海と北京に行って
 その時、大震災後だったので、今までに感じていなかったことを感じました
 どういうことかというと、特に北京、今までと全然違う
 高層ビルとか再開発とか、碁盤の目のような大きな道路
 新しい大都市とはこういうものかなと初めて思いました
 それまでは単に大きい都市と
 日本に帰ってくると、街が真っ暗なんですね
 なにか古いなと
 なにか昭和を感じさせる
 震災ということで自粛していたので電気を使わない
 町は電気がないと街にはならないんですね、これ
 これはちょっとまずいなという

 それと同時に、アジアの中心は東京でしたが
 北京上海香港シンガアポールに移るのではという危惧を感じました
 われわれの会社、外国人の人が多いが
 出国して日本に帰ってこない
 外国のテレビでは地震と津波と原発という3連発で
 日本は終わりだみたいな
 そういうことがあったので
 特に若い人のご両親が
 直接本人や会社に電話かけてきて、とりあえず帰って来いと
 西欧人は地震の経験がないので
 地震があった瞬間に帰ると
 止められないということになりました

 次のところですが
 不景気になって日本がメルトダウンする可能性が出てきたというのと
 日本人と、日本の企業が救済を受ける生活保護世帯になる可能性が強いと感じました
 商業をやっている人間は、活気を出して元気よくやっていかないといけないということと
 起業、個人としてはどんなときにも生き残らないのといけない
 そのためには世界に出ていかないと、成長できないのと
 世界に出ていくには突出したものがないといけないと感じました
 
 3.11は岐路ということですが
 日本はそういう国になるのか、世界で成長できる新しい日本企業、日本人になる岐路なのではないかと思いました
 より具体的にいうと、15年前くらいから、ひょっとしたらヨーロッパのポルトガルのようになるのではと思っていました
 でもひょっとしたら英国病を脱した英国のようになる
 あるいは0から建国して日本を先生としたシンガポールのようになる
 あるいはまったく別の国になる
 恐れを感じていまして

 やはり清くつつましやかに生活をしたらいいんじゃないかというのが若い人に広まっていて
 本当にそれでいいのかということですね
 競争しない個人、頑張らないきかた
 競争することは遅れているんじゃないかと思われているので
 本当にそうですかと
 起業がほんとうに内向きになっている
 首相が1年交代で変わったり
 明確な方策が打ち出せない行政
 実行力が劣ってきているのではないかと
 我々の国は官僚社会主義国家
 建学精神と全く逆になっているのではと
 もう一つ残念ながら、じり貧で安定した日本はあり得ない
 静止した日本はあり得ない

 その次のページ、世界に出ていかないんじゃないかと思います
 二十何年間、我々は眠っていたんじゃないかと
 ヒトモノカネ、果たして日本にあるのか
 日本だけで十分なのか
 世界に出ていかないといけないんじゃないかと思いました
 どうしてかというと
 皆さんも認識されているように、長期の停滞
 90年代以降停滞している
 バブル前に停滞していることもあった
 バブルは成長しているようにとらえられるが成長ではなくて
 価値の膨張が起きたんじゃないかと思う
 その時分から凋落を始めた
 でも20年はあまりにながい
 日本はすごいいい立地にある
 アメリカとアジアの中間
 でも立地を活かしていない
 昭和が終わってもう23年
 後ろの大学生の方が成人になる前から昭和が終わっていて平成になっている
 でもだんだんラテン民族に近づいてきたのではと僕自身思います
 ものすごくおとなしくて保守的でアシタマニアーナの国になってきたのではと思います

 世界は超情報化社会を実現し終えている
 それが現在じゃないかと思います
 1980年代、あるいはその前にPC、こういうものが作られて
 当時の我々世代かそれいこう、すべての人の指先にコンピュータを、そういう夢が実現した
 いまはスマートフォンとか、そういうもので世界中のあらゆる情報にだれでもアクセスできる
 そういう世の中になったと思う
 
 アジアの時代なんじゃないかと思います
 ヨーロッパで工業革命が起きて、米国に行ってフロンティア
 東から西に行って、それが日本に来て、どんどん西に行ってアジアへ行っている
 発展途上国の世界への影響力が強くなったと思う
 安定しているのは日本だが、古い日本はまだあるんじゃないかと
 文化の面ではいいが、ビジネスの面ではまずいと思います
 村社会とかなあなあ主義とか
 規律とか向上心がないとか
 世界を知らない、知ろうとしない
 完全にグローバル経済になっていると思うが、認識している人が、自分のこととして
 自分で行動する人が非常に少ないと思う

 自己保身ということで
 これだけ書いていいかと思ったが
 東電とか聞いていると、自己保身以外の何物でもない
 この国の行政はどこにあるのか
 企業で大事なチェックアンドバランスができていないんじゃないか
 正しいとはどういうことなのか、ができていない

 日本人のDNA、ここにかいてある忍耐心とか真善美、利他主義とかチームワークとか
 日本人のいいところを、もっと強くしないといけないと思う
 グローバル化する、特に日本人と日本人企業がするということは
 強い点をより強くする
 といったことじゃないかと思いますし
 悪い点が出ないように

 戦後、バブルがはじける前からそうだったが
 日本人がかなり物質主義になってきたともう
 ぼくが、早稲田に入学することが、おぼっちゃまといわれるとむかっときたが
 いまは、ポパイとかホットドックとか
 おぼっちゃまとかお嬢様がほめことばになっている
 こういう世界はないんじゃないか
 旦那商売というか、番頭さんが仕切るほうがいい
 オーナーが経営するほうがビジネスはいいと思う
 安心安定安全、こういことばかり求めすぎたと思う
 変化しないことを前提にしている
 これはよくない
 企業は変化することが前提じゃないといけない
 勇気とか改革とか妥協しないこと
 本音で意見の対立、を恐れないこと
 僕もその傾向があって気を付けているが
 相手に合わせて対立しないんですよね
 現実は直視して、課題を解決しないといけない
 ビジネスは課題を解決することだと思う
 
 我々の目標は、世界で一番早くグローバルのリテイラーになりたい
 3年後くらいじゃないとできないと思うが
 毎年世界中で大型店舗を300点作っていきたい
 来年新入社員1500人とる
 日本人は300人。いままでも300人とってきた
 いま目の前にすごいビジネスチャンスがあって
 日本の市場の何十倍
 であれば外国人の社員を採用しないといけない
 そういう人々が1200人
 くらいは取っていかないといけないと思う
 
 いまグローバルワン全員経営を上げてやっている
 日本のいいところを表している言葉だと思う
 日本文化の一つのいいところは、あらゆる文化、昔は中国の、で、明治以来ヨーロッパ
 戦争が終わって米国の、あらゆる文化を知っている国民はあまりいないとおもう
 こういうことができた、すごいDNAだと思う
 グローバルで一番いい方法でやっていきたい、それがグローバルワン
 全員で経営していこうと
 日本はヨーロッパや米国と違い、階級がない
 ヨーロッパや米国では、自分はどの店、どのブランドというのは、クラスを象徴する
 日本はそれがない
 それと、グローバル化しようとしたら
 真剣さと、相手を思いやる。矛盾するんですが
 文化をつなぐのは矛盾することを両立しないといけない

 前期売上高が100億USドル
 8200億円
 経常利益は15億USドル
 1200億くらいの会社でした
 全世界の、ユニクロ以外のビジネスもありますので、2200店舗
 従業員が4万7千人
 日本中国韓国台湾シンガポールマレーシア英国フランスロシアアメリカ
 フランスと英国に企業があって
 ユニクロとかGUとかセオリーとかコントワーデコトニエ、プリンセスタムタム
 GUは世界で一番低い価格で売るという業態
 セオリーはユニクロの10倍くらいのプライス
 元々NYの企業で
 アメリカと日本で半分半分くらい
 アメリカのデパートで一番売れているブランド
 コントワーデコトニエはヨーロッパで300億くらい
 婦人だけなら非常に著名なブランドで、パリの人は皆知っている
 プリンセスタムタムはランジェリーブランドで、パリ中心100店舗
 
 我々の目標に入る前に
 お手元に経営理念の裏側に、商品と経営に対する思いがあると思うが
 なぜ今こういう思いみたいなことを言うというと
 グローバル化はこういう思いを世界中に伝えるということなのdえ
 我々がどういう思いで商品とか経営をやってきたかを話したい
 今でもカジュアルは若い人の流行だけのチャラチャラした安い服
 安物の服みたいにとられているが
 本当は違うんじゃないのか、打ち破ろうと思いました
 流行や小手先のデザインよりも、日常を楽に過ごせる老若男女が切られる普段着がいいと思いました
 エルメスとかヴィトンとかブランドの服と、ノーブランドの安いんだけど悪い服
 2つあると皆さん思っていて
 これを打ち破ろうと
 安いんだけれどやっぱいい服、本当にいい服を作ろうと思いました
 生産物流販売、自社ですべてをコントロールしないといけない
 絶対に手抜きなく、手間暇かけてやろうと思った
 われわれほど真面目に服を作っているところはないと思っている

 日本発で出ていこうと思ったら、西欧人と違う考えをしないと思う
 もともと着物の文化なんですよね
 服は伝統に裏づけらえている。あるいは文化に
 では日本文化はどういうことなのか
 われわれは後発で、追いつくにはどういうことを考えたらいいのか
 こういう風に考えました
 服に個性が必要なのか
 個性とは人に会って、服はそれを着る人が着こなして初めて個性が出る
 コーディネートの一環としての服
 あらゆるブランドにあう服を作ろうと思った

 昔、びっくりされるかもしれませんが
 繊維は日本の基幹産業だった
 繊維の技術はいまだに日本が世界一だと思う
 日本の強みは技術
 技術はあるが、商品化する、マーケティング、ビジネスにする、システムにする構築力は日本人は足りない
 ユニクロを作った時分、アメリカのベンチャービジネスが勃興している時分でしたので
 ベンチャーのように大成長できる
 シリコンバレーで今のグーグルもそうだと思いますし、アップルもMSもシスコも
 同じように我々も成長できるのではと思いました
 彼らはアメリカだけじゃなくて、世界中を対象にして
 世界中でスタンダードを作ろうと
 我々もできたらそういうことをやってみたいなということで

 そこでこの我々の目標は、いま世界のだいたい4位
 H&M、GAP、ZARA、その次
 できたら世界一になりたい
 数字でいうと、こういうことかというのが、
 4万7千人の社員とやるには行き先がわからないといけないので
 そのために、世界一ということは世界中の大都市で存在感がNo1
 ラグジュアリーブランドはそうですよね
 銀座でもパリでも上海でもシンガポールでもそうですよね
 存在感がNo1になる、こういうことが必要だと思った
 今から成長していく
 いまも成長しているが
 10年たったらアジアの国々は様変わりだと思う
 アジアで圧倒的なNo1になりたい 
 世界でNo1になるというのは、今はヨーロッパや米国の企業だが
 アジアの会社がNo1になる時代だと思う
 そのためにはアジアの中に深く入っていかないといけない
 ブランドはその国の文化の背景がある
 そのためには日本で断トツでNo1でないといけない
 日本でNo1じゃない企業が海外に行っても存在感がないと思う
 日本でNo1,アジアでNo1、世界でNo1になるというのをやっていきたい