2011-07-02

青山氏講演/ジャーナリズムの使命

学生質問「ジャーナリズムは本来の使命を果たしているのかを伺わせてもらう
  原発半径20kmが警戒区域、30kmが屋内退避から計画対比区域になっている
  10万人もの被災者が避難所の生活をしている
  ジャーナリズムは2つの問題をつきつけられている
  一つは原発がもたらす恩恵の話
  恩恵を享受していないにもかかわらず避難地域になったところもある
  原発事故のリスクを過小評価したものといえる
  ジャーナリズムは監視機能を果たせていたか 
  第二にメディアにおける報道の限界
  大手メディアは原発に近い避難所には現地入りできなかった
  青山先生は現地入りをして原発にも入った
  ジャーナリズムが震災の中で特に報道すべきことはあったか
  課題となるであろう2つについて、ご見解を伺いたい」

・前半と後半の話を合わせるが
 ジャーナリズムは責任を果たしていないんじゃないかと
 まったくそうなんだが
 おぬしの問題は新聞に書いてある問題に見える
 勉強して終わりということじゃなくて 
 この程度の問いかけだと今のジャーナリズムは困らない

 早稲田だからジャーナリズム行きたい人多いだろうし
 ぼくも共同通信で記者を20年いた
 ペルー事件がなければまだいたと思う
 ジャーナリズムの内部は分かっています
 この程度の批判なら繰り返してきて、やってきたことになっているから
 だから変わらないんです

 現場に即して、もっと踏み込んで体で感じた問いかけをしないと
 本当の質問じゃない
 いい質問だけれど、過去の話でしょ
 交付金の問題も、いままではこうでしたよねと
 原子力とジャーナリズムの関係は現在進行形
 ジャーナリズムのアンフェアが被害を及ぼしている
 2つ目のことにもかかわるんです

 まず、今日集まってきてくれた方々
 普通に報道されるニュースに、あれここはおかしいというところはあります
 そこに引っかかってほしい
 警戒区域、そのまえ避難区域だったでしょ
 同心円を書いて、法律に基づいて、原災法
 戻ってはならぬと
 菅政権それをやっていますね

 ところが、現在も続けているうえで
 川内村ってあるでしょ
 どういう村ですか

学生「最初に一時帰宅された場所」
 
 菅政権がやった、一時帰宅の第一号
 一次だけ帰宅させると
 始まったのは5/10
 震災から2ヶ月経つわけですね
 2時間だけ帰宅していいと
 おばあさんまで防護服来て
 着慣れない人は大変ですよ

 2時間だけ帰っていい
 70cm四方のビニール袋を持たされて
 入るものだけ持って良しと
 世界で有名になった
 そこまで汚染されているんだと

 ところがあのニュース、思い出してください
 ビニール袋の中、ご位牌を持って帰った人がいる
 東北地方は地縁血縁を大事にするところだから
 ご先祖様をほおっておくことはできない
 ご位牌は必ず外に出ていますよね
 マンションじゃないんですよ
 農家が多いから、外気と通じている
 下に落ちている位牌も多かった
 落ちていたものを持って帰って、スクリーニングといって調査しますね。除染しないといけない
 除染した物はなかったと報道していたでしょ
 しかしそれを聞いたら、もう一度言いますよ
 ご位牌は外部にさらされていたが、スクリーニングいらなかった
 川内村は汚染されていないんでしょ
 それなのに汚名をかけられている

 川内村の産品の誰が買うんですか
 日本が作った産品を誰が買うんですか
 日本国民もこのままいくと被害者になってしまうんです

 なぜかというと同心円の政策がまちがっている
 こんなにひどくてもチェルノブイリとは違うんですよ
 チェルノブイリはお釜の核分裂反応が止められないままお釜が爆発した
 プルトニウムまで爆発した
 福島は外カバーの建屋であって

 お釜の外からもれ出したものもあります
 ただ基本的に軽い放射性物質が出て行った。ヨウ素とセシウム
 ヨウ素は8日で半分だから
 セシウムは問題になっているが、軽いから
 軽いということは、細かいチリにのってひろがっていくから
 同心円で広がることがあるんですか
 100%ありません
 地形と風向きで特定の方向へ流れていく
 何が起きているかというと、実際の汚染は北西方向

 飯館村ってわかるでしょ
 40kmあるから
 みな飯館村に避難していった
 そしたら4/10になって、官房副長官が呼び出して 
 飯館村はとにかく計画避難してもらうと
 村長はどこいくか決まっていると思ったら
 官房副長官は、5月末まで避難しろという計画なんだと
 ぼくは江戸時代の幕府じゃないよと

 それに協力しているのはメディアでしょ
 川内村が汚染されていないのと
 40km離れたところで汚染されているのと
 それを報じないメディアというのはなんなのかと

 交付金も問題ですよ
 たったいま(ジャーナリズムは)務めはたしていない
 なぜかというと記者が現地に入らないから
 現場に入ってなんぼじゃないですか
 ぼくは45歳は実務をやろうと思ったから
 これからどう立ち向かうのかと
 テレビのコメンテータや評論家、よくそんな話がつづけられるなと
 ジャーナリズム論じゃなくて人間の在り方 

 ぼくは川内村あるいて、7時間歩いて23μCvしかなかった
 (それくらいなら)成田からハワイに行くまでに(機内で)浴びますよ
 自分の体で歩いて
 計画停電は菅政権が誤りを認めないから
 原子力安全委員会も保安院も間違いを認めないでいい
 トップが間違いを認めないから

 メディアも自分の体で行って間違っているといわないといけない
 みなの身代わりで行くのがジャーナリズムでしょ
 ほめてもらうわけじゃない
 人のために取材するのがジャーナリズム
 自分のためにやっているからくさってくる
 ぼくらは教育を通じて人のために生きるのが人間だと受けてこなかったから
 そこから考えてみませんかという問題提起をしている

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