2011-07-20

野口悠紀雄先生講演「復興財源は対外資産の活用が最適」

 早稲田ファイナンス研究所の顧問である、野口悠紀雄先生の、震災復興に関する講演を聞いてきました。
 結構専門的で難しい話かと思いきや、マクロ経済を学部で勉強したかどうかすらあやふやな自分にもわかりやすい内容で、大変勉強になりました。
 今回はシリーズの2回目で、まだ続くようですのでみなさまもよろしければどうぞ。
 http://www.waseda.jp/wnfs/finance/finance3.html

 講演の主旨としては、「復興財源は対外資産の活用が最適」というもので、これは講演のタイトルでもあります。
 あとは、

 ・消費税の一時的増税は、住宅など耐久消費財の市場が急激に冷え込む
 ・所得税だとその間に退職して退職金をもらう人に不公平
 ・税ならためられないものに課税すべき。例えば電気。需要抑制にも必要
 ・復興は資本的支出で将来にも便益を及ぼすものなので、借入の増加や資産の取り崩しで行うべき
  (将来にも負担をかけるべき)
 ・内国債は、償還時に償還と増税が相殺しあい、日本の負担を増やさない
 ・外貨準備は変動金利制では不要なので取り崩すべき(米国債の売却)
 ・取り崩しに伴う円高は容認するべき
 ・為替評価損が顕在化するので財務省が嫌がるが、長期保持はさらなる円高をもたらす

 といった内容でした。
 
 まぁちょっとこれだけだとわかりにくいと思いますので、講演全文をアップしておきますのでよろしければご覧くださいませ。恐らく後日、公式サイトには動画もアップされると思いますが。
 http://dl.dropbox.com/u/26558763/110720%20%E9%87%8E%E5%8F%A3%E6%82%A0%E7%B4%80%E9%9B%84%E5%85%88%E7%94%9F.txt

2011-07-02

青山氏講演 【目次】

 ゼミが休講になったので、会社を早めに抜けだして、TVなどでもおなじみの青山繁晴さんの講演会に行ってきました。
 震災や原発に関連する話から、日本人の魂にかかわる話まで、大変興味深い話をアツく語っていただき、あっという間の3時間半でした。
 内容について(例によって)以下共有しますので、興味あるテーマだけでも是非ご覧ください。


■早大政友会前期講演会
 青山繁晴氏講演会「祖国の新生はどこにあるか」
□日時:2011年7月1日(金)16:30~20:00
□場所:早大大隈講堂大講堂
□主催:早大政友会

○第1部 早大政友会との一問一答

 1.メタンハイドレートについて
  
 2.危機管理の意識について
  
 3.経済復興と電力問題について
  
 4.復興後の都市構想について

 5.ジャーナリズムは本来の使命を果たしているか
  
 6.報道のタブーについて
  
 7.シーレーン防衛について
  
 8.エネルギー戦略について
  
○第2部 講演会
  

青山氏講演/講演本編

・こういうラフな格好で申し訳ないです
 学生諸君だけかと思っていて
 ロータスというレーシングカーの公式なもので
 死ぬ前にサーキットに戻ろうと思いまして
 若い諸君にも着てほしいなと

 いまから1時間やるといわれて
 ちょっとおなかも空いていると思うが
 ぼくの講演は、長いと6時間
 短くても2時間半やっているんです
 それを1時間で話すのは困難ですが

 レジュメありますか
 レジュメというのは本来結論だけが簡単に描いてある
 でも結論はどこにもなくて
 演題も結論じゃない
 全部問いかけになっています 
 ぼくなりの根幹で
 あくまで問題提起
 ご自分の頭で考えてほしい
 本来13ページある。今回は1Pだが

 なぜ普段短くても2時間半やるかというと
 わたしたちは祖国について思い込みを捨てて考えるべきであると思うからです
 根っこは何か
 世界で唯一2000年を超える歴史を誇っている
 そういうことをいうと、ラーメンの宣伝によると中国は4000年
 人民解放軍の人は、(2000年の)3倍ありますと

 いまは皆英語が上手
 アメリカに留学させているから
 ぼくはかならず、嘘だと
 ぼくらは証人だと
 鎌倉時代に元寇というのがあった
 モンゴルに滅ぼされていた
 坂の上の雲のときは、相手はおさげ髪
 あれは漢人ではない
 明治時代でも何度も滅んでいるとわかる
 その中で日本は(皇紀)2671年目

 日本がすばらしいといっているわけではありません
 日本以外のすべての国々は、勝ったり負けたりを繰り返してきたから
 負けた時どう大事なものを守り通すのか
 自分たちの先祖が作り出したもの、祖国というものになるが
 祖国というだけで、右翼じゃないかと

 毎年近畿大学で言っているが
 祖国は英語でホームカントリー
 それでなぜ右翼と言われるか
 文化の共通の土台を守ってきたのはホームカントリー
 土台があるから青山のこと気に入らないと思っていても議論ができる
 負けた時こそ共通の土台をどう守るかを勉強練習する機会がある

 アメリカもベトナム戦争で負け、イラク戦争で負け、アフガンから撤退し始めているが
 アフガンなにもよくなっていない
 アメリカですらそうであり、ヨーロッパでも勝ったり負けたり繰り返してきた
 この国だけは、一度も負けなかったから
 66年前に初めて負けた時に、連合国のいうことを聞かないといけないと思い込んだんじゃないかと
 それが戦後の66年間じゃないのかというのが問いかけの根っこのところ

 ぼくが考えたいのは敗戦のとき
 暑くてもジャケットを着ていたのは、バッジを見てほしいから
 見えた? 青っぽいものついているでしょ
 意味知っている人?
 
学生「拉致被害者をまもるブルーリボン」

 みなさん拍手を
 皆さんに回したいくらいで。回すか
 拉致被害者を取り戻しましょうと

 みなさんと、考えたいことの一つは
 取り換えずバッチが青いのか
 空の色の青もあるんですよ
 本当は、日本海の色なんです
 どうして日本海の色を、救出活動のシンボルにしているかというと
 青く美しい日本海があるが、日本海は狭いですよね
 太平洋やインド洋と比べて
 狭い日本海を挟んだすぐそこに、めぐみちゃんは13才で拉致されたけれど
 時差もないんだよ
 いまそこにいるんだよ
 13歳で誘拐されてもぼくと何も変わらないんだよ

 この国の主人公はここにいるぼくらだけ
 最後の責任を取るのは誰なんですか
 敗戦後の教育は何も変わっていない
 ぼくは中学高校、一人早慶戦で大学2つもいっているが
 日教組の先生なんてあったことはない
 でも中身は変わらないと思う

 日本は戦争に負けたんだと
 自衛隊だから横田めぐみちゃんを助けに行けないんですよね
 それは戦争に負けたから、それを教わってきたが
 それは本当にそうなのか
 本当に平和国家なのか

 言われるのは、日本は平和ボケなんだから、といわれることがおおい
 平和だからボケたのか
 スウェーデンにいってください。働いたらいけないんだから
 ストックホルムの庁舎、ノーベル賞の授賞式をやる
 広大な地下室があって、完璧な空調、食糧、ずーっと戦争の準備をしてきた
 でも300年も戦争していない
 ならボケましたか

 サーブという自動車があるでしょ
 でも本当は重爆撃のメーカ。自動車は余興
 常にそう備えているから、建物の下にはシェルターがあって
 核攻撃にも備えている
 300年間平和でスウェーデンがボケなくて、日本は66年間

 平和ボケという人は、66年間平和だということ
 横田めぐみちゃんにとっては平和だったんですか
 主権国家として誘拐していった
 小泉総理が北朝鮮に行ったときに
 金正日が、国家機関が誘拐したと認めたんでしょ、援助金欲しいから
 国家機関により主人公がさらわれたんですよ
 一種の戦争行為でしょ
 とらわれている人たちは国民じゃないんですか
 性別も収入も関係ない、人々は主人公のはずなのに、何が主権国家だ
 そう考えると、66年間平和だといってきたことが間違っているうえに
 平和ボケで間違ったんじゃない
 菅直人だけがおかしいんじゃない
 教育のなれの果て
 作り上げたのが公のことを考えない人間
 菅さんが狂っているんじゃなくて、敗戦後の歴史が作り出したということを問いたい
 すべて私たち一人一人の問題

 狭い日本海を挟んでいるだけなのになぜ取り返せないのか
 問題提起している話は何か
 本で読んだり新聞で読んだりではなんです
 ぼくの話は現場で当事者に聞いただけ
 学校教育では聞いたことがないのに
 海外に出たら日本で当たり前のことがさかさまだと

 学生時代ドイツに行ったことがなかった
 仕事でドイツに行って、ベルリンでビールを飲んでいた
 そうすると高齢者に絡まれた
 けっこう海外でからまれるのは好きだが
 かれはへたくそな英語で。いったでしょ、メルケル首相は英語が下手で

 彼が言いたいのは、お前日本人かと
 そうですと、胸を張って
 じゃあなんでここでビールを飲んでいるんだと
 狭い日本海を挟んで誘拐されているのに、なんでビール飲んでいるんだと
 はっとしたが腹も立ったし
 答えたのは、我々は連合国に負けたからだと
 ドイツのご老人の目を見て、負けたからだといって
 そのとき凍りついた。相手ドイツ人だよ
 ドイツに自衛隊ありませんよ
 その時に戦争に負けたからこうだというのは、勝手に思い込んでいるんだと思った

 翌日コーヒブレイクになって
 ドイツの将軍と話して
 その時に、ぼくがきいたのは
 もし横田めぐみが日系ドイツ人だったら助けに行くのかと
 そしたら「私は聞きたかった」と
 逆に聞きたいと
 なんで誘拐されたとわかっていながら取り返しに行かないのかと
 もちろんドイツ国民が一人でもいれば、必ず救出に行くと
 なぜか、それは国際法上戦争ではない
 自国民の正当な救出行為だから
 一緒に安保理常任理事国に入ろうといいつつ
 なぜ救いに行かないのかと
 それが僕の一つの原点なんです

 この話は憲法9条とも絡み、敗戦の話とも絡むが
 右とか左とか絡むんですか
 なぜ主権国家に誘拐された国民を日本だけがとりもどしにいけないのか
 実務家になった時にどういうことをやるかというのに関係して
 普段はいい家庭のお父さんが強姦魔になっていたり
 日本の矛盾もひきずって
 記者時代に経験した一番大きい矛盾にぶつかろうとした
 それが安全保障

 役人がやることになっているが
 国家はぼくらから離れて特別なものがあるのか
 違いますよね
 国家安全保障は家族や友達を守ることであり
 嫌いなやつでも日本人なら守るのが安全保障
 国民がやらないといけない
 ぼくたちはこの国の主人公という意識がないんじゃないというのが、考えることじゃないですか
 そのうえで、あと(講演時間が)5時間と45分しかないが
 みなさんよければ本当に5時間やるんですよ

 朝まで生テレビに何で出なかったかというと、田原さんが拉致被害者が死んでるといったから
 でも有本恵子ちゃん、ぼくと同じ幼稚園
 有本さんも死んでいると田原さんが
 あなたは味方じゃないのかと。謝るべきだと言ったら、田原さんが謝った
 だから、生テレビも何年振りかに出た
 だから今日も朝まで生講演で
 
 拉致問題とっても、常識と違うし
 話はそれちゃったけれど。どこまで話したっけ
 国家安全保障は民間人がやるべきだと
 記者を20年やったから実務をやろうと
 実務とは何か。この国で実務となると兵器になるが
 しかし兵器はツールで、根幹は何かというと日本では特にエネルギー

 なぜ負ける戦争に突入したのか
 ぼくは戦うべきじゃなかったと思っている
 それを言うと右翼に殺されるかもしれないが
 なぜアメリカと戦うべきじゃないのかというと
 記者時代に昭和天皇の吐血下血が始まった
 みな生まれていないか
 共同通信の記者で、天皇班というタスクフォースに入った
 その中で、昭和天皇はリンカーン大統領の胸像を近くにおかれていたと
 開戦に反対だったということですかと
 明るい国民とたたかうなと
 ヒトラーやムッソリーニといった下品な成り上がりと手を組むなというのが本心だったと

 連合艦隊が浮かんでいればアジアの平和は保たれたと思っている
 なんで昭和天皇の矜持に逆らってあの戦争を始めたかというと
 自前のエネルギーがなかったからですよね
 侵略かどうかというのは意味がない
 中国に侵害したのはアメリカもイギリスもみなそうですよ
 日本はエネルギーがないから、連合国軍に封鎖されたときに
 突破口を開かないといけなかったから真珠湾攻撃をせざるを得なかった

 自前のエネルギーがなかったから300万人を失い
 人種差別のアメリカを相手にしたから人体実験の広島長崎を落とされ
 実験の結果を知っているのはアメリカだけだから原発を恐れるのだが
 そのことを踏まえて戦争が終わったなら
 勝とうが負けようが自前のエネルギーを持とうとするはずじゃないですか

 電気も多くは火力、アメリカのいいなりに、石油メジャーが中東と決めたとおりに買ってきた
 13年前に実務になった時に、自前のエネルギーとして原子力は重要だといった
 よって僕も重要な責任があって、それを背負わないといけないから
 高いうちに自分の体で現場に行き、調べないといけないと思った
 知らないことばかりだった

 実務家として議論を重ねてとんでもない話を聞いた
 一つが原子力で
 チェルノブイリで原稿を書いた
 日本の原発は安全だと
 いまだに誤報ではない
 何故かというと、日本の原子力技術は、原子炉が止まるからです
 津波、地震、台風、テロリズム、ヒューマンエラー、なにがあってもとまる
 嘘ではない。しかし、半分しか書いていない

 記者をやめて、技術者の間を歩いて行ったら
 必ずとまります、だが隠れた問題があって、冷やせなくなったらおしまいなんです
 福島のおかげで常識だが、その時はだれも知らない
 冷却ができなくなったらメルトダウン起こすというのは初耳だったから
 原子力やっている5社の社長会長にきいていった
 一人も知らなかった
 本当に知らない
 原子力出身の人が社長にならないし。関西電力の今の社長は珍しいが
 電力会社の社長にも隠されていた
 ぼくは非常に驚いた

 何時間でお釜が溶けるかというと
 そんなシミュレーションはできないといったが
 関西電力だけやってくれた
 たった4時間ですよ
 4時間ではほとんどなにもできない
 12年前です

 電力会社に対して、3つのことを提案した
 国民に対して、冷やせなくなったら終わりだと示すべきだと
 ぼくはそれでも自前のエネルギーを確保するためには重要な選択肢だが
 主人公は国民で、国民主権だと教えるが
 後半部分を教えていない
 最後の責任を取るのは誰なんだ。国民が取らないといけないんだから
 国民に問いかけて選択させるべきだと

 2つ目は冷やせなくなることがないよう国際協力すべきだと
 3つ目はそれでもだめだったら、実際汚染されたところだけ避難させるべきだと
 そうしたら圧力のてんこ盛りですよ

 民主党からなにがあったからというと、自民党も同じだが
 細野さんが、電話してきた
 かっこよくて爽やかで良心的な人に見えた
 多少の交流があったので電話がかかってきた
 (私は当時)三菱総研にいてTVにまだでていないが
 あなたは原発にリスクがあると
 国会は話せますかと
 すぐ行きますよと
 ありのままにしたら、勉強会は何の質問も出なかった

 翌日出社したら、当時の社長から電話があって
 社長室にいったら、民主党の勉強会で話したかと
 そしたらプチっとだけ切れて
 原発の話したら悪いですか! と
 (社長の)高橋さんはブチッ! と切れて
 そんなこといっていない! と
 議員から、電力総連の組織内議員から電話があって
 お宅の研究員が原発にはリスクがあるといった。大問題だと
 (本来)人間の技術にリスクがないものなんて存在しない

 それで社長はこうおっしゃった
 これはあなたを首にしろということ。おやめになるということか
 ぼくは、一点でも曇りがあるならやめる
 しかし推測でもなくシミュレーションまで経ていっているから、やめませんと
 そしたら痩せても枯れても三菱だと
 政治家の圧力とは戦うと
 高橋さん、若くして亡くなったが
 良心に従って生きる人は若くして亡くなるから覚悟するんだよ

 いままでの既得権益と違うことをはじめないとかわらない
 安全保障は役人どころかアメリカにまかせている
 他人にまかせたからボケたんでしょと

 ぼくの話は全部つながっていて
 スウェーデンの話を思い出してください
 他人に頼ることなく、自分に頼ろうとするからボケることなくシェルターを税金で支えている
 拉致問題も、被害者を取り戻すだけじゃなく
 ぼくたちの生き方が間違っているから被害者を取り戻せないということが根幹で
 原子力も自前のエネルギーとしてやろうとした
 事実として原子力には未来がない

 みんなの党の江田さんが液化天然ガスは大事だといったが、これも既得権益
 イギリス人に笑われた。エブリバディズパーティ、そんなのあるのかと笑われた
 江田さん(元)経産官僚でしょ

 ぼくらは日本海に結晶状のメタンハイドレートがあることがわかって
 調べる予算を付けるべきだと提案した。自民党政権に
 自民党政権時代に、(妻の)青山博士が初めて見つけた。国際特許を持っている
 魚群探知機でメタンハイドレートを見つけるという特許
 しかし特許料をもらったことがない
 アオヤマメソッドとよばれていて
 安い技術だから中国韓国必ずまねしてきます
 その時に戦争責任があるから文句いっちゃいけないとなる
 それを食い止めるために特許とっただけですと、祖国のためにと
 ぼくの講演も出ない人なのに。どこで祖国という話を聞いたのかと

 予算つけろといってもなかなかつけてくれない
 太平洋側もいずれとれるようになります
 日本海側がインセンティブになって研究は進む
 いままで500億使って悪かったといっているのではなく
 トライアンドエラーなんだから

 資源エネルギー庁長官、当時の
 なんていったかというと、青山ちゃんまずいんだよと
 なにがまずいんですかと
 日本海にあることを動画でもとって、お渡ししているわけです。まったくの無償で
 まずいんだよ、こちらは500億で一粒もとれずに
 あなたのほうがほとんどお金もかけずとれたというのがまずい
 あなたは同期役所にいないでしょと
 あなたトップになって十分目的果たしたじゃないかと
 いままでは出世したくて保身に走ってもしょうがないと
 死ぬ前は祖国のために働いたらどうなんだと

 その時の長官は、友情としてなんといったかというと
 青山ちゃん、あなたいずれ命に係わるよと
 官僚だから詳しい説明はしてくれなかったが

 いつも官僚をぼろっかすにいうが、民間の石油会社に言ったらどうかと
 そうだなと、大きな石油会社にいった
 社長にあって、資料を渡した。なにもかも
 政府がやらないなら民間どうしやりませんかと
 日経新聞とか産経新聞とか載っているのはうそですからね
 日本海は調査していないだけ

 竹島は、韓国軍の中で、国防大臣つかえた人
 意見の違う人でどれだけ友達がいるかが重要なんですよ
 言い合いにならない人からは情報なんて入ってこない
 小説「平成」に出てくる



 いまは韓国の民族の未来のために、メタンハイドレートのために竹島は手放せないと
 民間会社に会いに行って
 竹島含めて、沖ノ島含めて調査しようと

 社長が書類を手に、青山先生ともあろう方が商売するのかと
 あなた文系でしょ。われわれ東大の理学部工学部です
 技術者が見れば色々問題あるんですよと

 それは学校時代の話であって、独立総合研究所は文系理系両方いますよと
 なぜ天然ガスは液化させるのか。遠くから運んでくるから
 火力発電所の処方にも確認している
 どうしたら使えるか
 簡単ですよ、ほおっておけば溶けるんだから
 コストも断然安くなる
 しかし我々需要家だから
 政府が方針かえないとできないが
 CO2もかなり少ない

 話を戻すと、そういうこをと踏まえると
 あなたが言っているのはごまかしかというと
 そうかそこまでご存知ですかと 

 青山さん、あなた命に係わりますよ、と

 もっと本音言ってくれた
 負けた日本が勝ったアメリカのいうことを聞いているから世界は丸く収まっている
 立派に商売が成り立って、世界の経済大国ですと
 実用化されたら中東との関係も変わる
 アメリカや中国がだまってみているとおもいますかと
 あなたの命の問題ですと

 社長あなたは偉いと。役人が言えないことを言ってくれたと
 そのうえで言うがと
 100年たったらどうかと
 いまの従業員48,000人もいない
 人間の命はそういうもの

 あなたの話を聞いて、思い込みが分かった
 汚れた政治家と役人が悪いと思っていたが
 仕組みにぶら下がっている民間が問題だとわかった
 民間が変われば国が変わることが分かったからすごい有益でしたと

 社長は、青山さん、いまのビジネスをやめるわけにはいかないと
 日本は負けたままで、資源小国のままでうまくいっている
 拉致被害者返ってこなくてもいい
 しかし命の問題はそうかもしれないので考えてみると

 それが今までの経緯
 いま、太平洋の予算は倍近くなった
 日本海の予算は、より少なくなった 
 方や年間50億、日本海はいくらついたか
 これはね、示されたのは1千万円
 これでも喜んだ。個人借金含めてですよ

 大学の先生から横やりが入って 
 そんなものに予算出しちゃいけないと
 東京大学と政府がやっているんだ! と
 それで3百万円に減らされた
 本当に日本の既得権益は悪辣だなと
 船を出すということは、船を借りないといけない
 政府の船なのにレンタル料高い。油代も高い。片道300万円かかる。
 片道なんですよ
 予算は出したのに、やらせないように出している

 東京大学の(ごく一部の)良心的な先生が出してもらったりして
 それで行って甲板上で割ったらごろごろ出てきた
 石油工学はちゅうちゅう吸っているだけだから吸えない
 それで予算が増えるかと思ったら、自民党政権時代、予算が0になった
 成果が出たら予算が0になる国というのは、この国だけ

 思い込みなのは拉致被害者だけではなく、エネルギーにかかわっている
 この地図を変えちゃいけないという思い込みで全部がぐるになっている
 ぐるになっていないのは普通の暮らしをしている人たち
 テレビが嫌いだけど顔を出すのは、普通の人だけが国を変えられるから

 あと6分間だけ言うと
 被災地で2つのことを思った
 ぼくが出会ったのは19歳から67歳までの作業員の方
 実際に構内に入って、手をつないでいった
 風呂に入れないと、手から荒れていくが
 みなしっかりしている
 責任があるからボランティアで来ているといっている。日当はあるでしょうが
 硫黄島の英霊たちを思い出した

 命令されたからじゃなくて、人のために祖国のために硫黄島の方はなくなり
 この瞬間も拉致被害者の方はとらわれた方
 硫黄島で亡くなった2万人、玉砕という
 玉砕の島、硫黄島だけ日本の島です。東京都
 だから、日本で戦争に負けても、2万人が祖国に帰っているはずが
 1万3千人が硫黄島に取り残された方
 米軍の滑走路の下に取り残された方
 当時は職業軍人が残ってなくて、働く軍人が戦っていて
 亡骸の上に米軍がコンクリートを流し込んで
 本土を空襲するために

 私たちの問題は、硫黄島は日本に帰ってきました
 最初に帰ってきたのが硫黄島
 普通の国であったなら、日本兵が悪者と思い込んでいなければ
 どんなに批判があろうが、兵士は祖国のために戦ったのだから
 滑走路をはがして遺骨を回収するでしょ
 それなのに政府は何をしたかというと、滑走路の恥だけはがして遺骨を返した
 あとの8割はそのまま使った方が便利ということで、今も使っている
 私たちの自衛隊機が踏みつけにしている
 その人たちと原発の作業員が重なって見えた

 最後の放送をしていた、津波が来ますと
 そのおかげで逃げられた人もいるんですよ
 その人と重なるのが沖縄の学徒看護隊の15歳の少女たち
 沖縄の白梅の党に何を学ぶかと
 学徒看護隊はひめゆり部隊意外に8つあった
 ひめゆりだけが観光地になって、ほかは忘れられた
 まずは白梅の党に行ってください
 行ったら分かることがある

 ぼくが最初に行ったのは26歳で共同通信に入った夏休み
 タクシーで回っていたら、あなた若いのにどうして陰気なところばかりと
 私は記者だから、ダイビングはせずに戦争の後を回りたいと
 それで連れて行ってくれたのが白梅の党
 当時はすごく暗い雰囲気で
 おさげ髪の少女がいておののいた
 沖縄の人もようやく、そこにお参りしてくれるようになり
 本土でも話すようになったら、慰霊にいってくれるようになり
 ぱっと明るくなったんですよ

 最後に申したいのは、政治がどれほど堕落して、官僚が志を失っても
 庶民に根差した、人のために生きることの方がうれしいのだと
 武士道は、人のために死ぬこととみつけたと
 だから生きろということ
 人のために生きることで人生は輝く
 だから僕たち普通の国民は力を合わせようということ

 今度は硫黄島と白梅の話をもう一度したい
 福島も硫黄島も入れないが白梅は行けますから
 みなさん暑い中本当にありがとうございました

青山氏講演/エネルギー戦略について

学生質問「日本のエネルギー戦略について伺いたい
  福島の事故を経て、スイス、ドイツにつづきイタリアも原発を撤廃した
  しかし日本はフランスなどから電力を買うこともできない
  メルトダウンやその後の対応は信頼を失った
  国際的評価を取り戻すには、先ほどのメタンハイドレートや、
  もう少し詳しくお伺いしたいが、対外的にどう発信できるのかなと」

・(今の質問をするのに)悩んだなあ。君が最後でしょ
 青山は答えに当たることをさっさとしゃべっちゃったと
 でも君の質問もいきている
 ヨーロッパは前から反原発が強いのはなんでですか

学生「チェルノブイリの事故があったから」

 そうですね、記憶がなまなましい
 まだ25年しかたっていない
 ヨーロッパで原発が嫌いという世論は強い

 ドイツスイスイタリアと脱原発となっているが
 ヨーロッパは原発の比率はふえるだろうと
 国同士で融通している
 原子力の電気がグルグルまわるだけ
 スイスはテロ対策について日本に勉強に来たこともある
 全体としては原発に依存しているわけです

 ヨーロッパが反原発に最近なっているからどうかというのはリアリティがなくて
 今までと変わっていない
 (右派政権の)メルケルはやめるというのを言っていたが、(その中で)福島が起きた
 政権が脆弱ということもあって
 本当はフランスの電気を買うのと変わらないが
 ニュースのことが安直に載っているなあというのは感じる

 日本では原子力の未来はありません
 民間会社なのに国家からやらされているが
 原点は民間です

 ぼくの本業は原発のテロ警備だが
 アメリカは民間警備なのに武装ヘリから展開しているが
 元海兵隊員とかね、シールズにいたとか
 ドイツも武装できるが、日本はできない
 日本は警官隊が守るしかない
 民間企業の原発を税金の警官が守るのかと
 そこが一番苦労したが 
 テロ警備に悩むくらい、民間企業が原発をやっている

 ぼくは他の電力会社もまわって
 企業でしょと
 原子力やるために企業やっているんじゃないと
 原子力だけが企業を支えると思うのをやめたらどうかと
 コスト計算も間違っているところが多いと
 それでも原子力がいいなら株主や国民に問うてくださいと
 根っこから考えるべきだと
 国策だからというが、民間会社でしょと
 原発を続けるかは、今年の株主総会を乗り切ったとかじゃなくて
 乗り切ろうとするから東電の総会も無駄な6時間になる

 ぼくは記者時代から、電力会社に行く人は真面目な人が多い
 同時に公のことをしたいという人が多い
 僕が福島の原発に入れた最初のきっかけは、独立総合研究所の本社に、東電の人が二人来た
 エンジニアと事務方の中堅社員が、自分の意志で来た
 どうしたかというと、頭が膝に入るくらいうつむいているから顔を上げてくださいと
 本当は5m高かったらこの事故はなかったので東電の責任は重大だが
 中堅の社員はこつこつはたらいてきたんでしょと。誇りを持つべきだと 
 だから、フェアな説明をしたいと二人はやってきた

 その気はあるなら福島第一原発は専門家なら入れる状況ですと言われたのは最初
 政府にも確認したら、専門家に一人もオファーがないと
 記者だけの話じゃない
 だから僕はいかないといけないと思うし
 いままで原発が重要な選択肢だといってきた責任もあるし
 電力会社の人たちも責められて頭を下げるんじゃなくて、原点に戻って国民に今日供給するところに戻れば
 原子力にこだわることはない
 民間から問題提議することが一番いい方法
 お上の考えを待つのじゃなくて

青山氏講演/シーレーン防衛について

学生質問「シーレーンの確保について質問したい
  重要なエネルギー源は石油などの化学エネルギー
  化石燃料の重要性は高まっている
  そうしたエネルギーは輸入に頼っており、石油は中東が9割
  革命や海賊、紛争など多くの不安定要因がある
  地震では自衛隊が10万人態勢では災害体制であった
  安定したシーレーンを確保するのは容易じゃない
  外交的に、安全保障的にどうしたらいいのか」

・自分のでた大学(の学生)だから厳しく言うと
 本当に既成概念のままなんだよな

 例えば、村山内閣というのがかつてあった
 諸君は、子供だった、生まれてはいるか
 その内閣ができて、村山さんが自衛隊の観閲式に行った
 社会党の村山さんがなんというかと注目を浴びた
 そしたら突然、防衛庁が用意した紙ですが、シーレーン防衛というのが出てきた
 社会党委員長の口から出てきた
 貿易路を守るというのがシーレーン防衛だが
 それを原稿にして送り込んだ
 当時の政治部長、いまの専務、青山これ何かの間違いだろうと
 社会党が言うわけがないと
 今言ったんですよと
 いや言わないだろうと。それ海軍の話だろうと
 通常考えたら、社会党が考え方を変えたんだとなりそうだが
 根本的には変わっていない

 日本は海外に依存するが、シーレーンは守らないといけないが
 第二次世界大戦と同じような話
 自前なエネルギーを持つにはどうすればいいかを考えないといけない
 シーレーン防衛、そんなものは防衛じゃない
 彼らにすがっているだけ
 国際社会から見たらどうするか
 ここを抑えればいいとなるじゃないですか
 そうすれば日本は電気がつかない

 そしたらあの戦争の経験はどうだったなだと
 防衛というものがなんなんかがわかっていない
 自立してそれをまもるから、みな主権を持っているから大事にしあえる
 ところがあらかじめ外国に依存しないといけないから依存のルートを守るというのは防衛じゃない

 ハイドレートが実現しても交易はするからシーレーンをまもらないといけんが
 個人個人が独立して、日本の独立をまもりながら考えること
 家族で考えてもそうでしょ

 全体に今までさんざん手あかがついていることに質問が依存しすぎ
 そしたらシーレーン防衛の現場に行ってみる
 マラッカ海峡で半日屈んでいるだけで防衛が分かる
 あした青森の三沢基地に行くだけでいい
 F16というアメリカの爆撃機が朝鮮半島に飛んでいく
 ビルに食堂があるから、海鮮丼がおいしい
 列をなしてとんでいきますよ

 軍人がいるから、(英語が下手でも)話しかければいい
 サルコジやメルケルは英語が下手ですから
 でもサミットで話すでしょ
 三沢の軍人も喜んで話してくれる
 そしたら防衛がなにかが体にしみてくる
 肉体というのはそういうもんだ
 決して頭先で考えない、いいですか
 そこから考え直してください

青山氏講演/報道のタブーについて

学生質問「与えらていたのは保安院が経産省傘下にあるために機能をはたしていなくてみたいな質問だったが
  感覚に沿った質問をしたい
  私自身は被災地に踏み入れていないが
  いまある報道じゃなくて
  現状を知ったなというのが、新聞にのっていたルポ
  ずっと死体の話をしている
  今の報道は言っていないことが多すぎると
  言えばいいというのも違っていて
  影響力も考えないといけない
  子供が死体の映像を見たらどうかというのもある
  ただショッキングというのだけで隠しているのではないか 
  そこを伺いたいと」

・(昔勤めた)共同通信で日本の記者の矛盾に本当にぶつかった
 タブーが多すぎるんだよね
 法で定めたタブーならいい。国会審議を経ている
 全部のタブーが自主規制
 そんなに言っちゃいけないことだらけなのになんで人のことが言えるのか

 亡くなった方の身体の問題
 尊厳の問題がある
 簡単に出しちゃいけないと今でも思う
 それならそれで自主規制をなんとなくやっているんじゃなくて
 普段から示すべき
 こういう基準でやっているんだと示して審判を受けるべきだと

 今の質問に答えていうと
 会社がというより、ぼくたち記者の生き方の問題
 なんで記者を目指したのか

 (マスコミに)はいると大隈講堂のような巨大な責任がのしかかる
 1行で人生がなくなるひとがいくらでもいる
 その責任を生き方として考えないといけない
 いい人なのに強姦魔になった消防士とかいて
 入っていくと家族のプライバシーもある
 モラルがどれだけ重要なのか

 人のことはかけるが自分のことは関係ないという記者は多い
 人間を問いかけられる人じゃないと記者という仕事はしてはいけない
 タブーになっていることをタブーを超えてやらないといけないことがある
 死体の写真含めて

 警察官や消防官、自衛官、ほとんど機材は使わない
 ずっと手でやっていく
 いまだと生きている可能性ないじゃないですか
 でも手でがれきをどけていく
 ご遺体の尊厳を守るため。腐敗も進んでいるが
 少しでもいい状態で家族の元に反したいと

 あのおなじだけ志をもっているジャーナリストはいるのかと
 誰にもほめられないのに
 命令されたのではないのに。人間として大事にする
 そういうことは現地に行かないとわからない
 (映像に)がれきの山は映るが
 (実際の)手触りはちがう

 がれきは、多くは服がまとわりついている。ジーパンであったり、ワンピースだったり
 それを自衛官等に聞くとね
 衣装ダンスが流されてきたのかと
 いや、現場の経験から、ご遺体から脱がされた洋服ですよと
 パソコンにワンピースが絡まっているのを見ると、どのような状態だったかわかる
 それに敬意をもって、洋服に触ってみたり
 それがジャーナリズムの原点

 自分の生き方をただすのがジャーナリズムの原点というのが、日本のジャーナリズムから失われている
 ワシントンポストも綱領のようなもんがある
 アメリカも問題の多い国だが、それにも学ぶべきである

青山氏講演/ジャーナリズムの使命

学生質問「ジャーナリズムは本来の使命を果たしているのかを伺わせてもらう
  原発半径20kmが警戒区域、30kmが屋内退避から計画対比区域になっている
  10万人もの被災者が避難所の生活をしている
  ジャーナリズムは2つの問題をつきつけられている
  一つは原発がもたらす恩恵の話
  恩恵を享受していないにもかかわらず避難地域になったところもある
  原発事故のリスクを過小評価したものといえる
  ジャーナリズムは監視機能を果たせていたか 
  第二にメディアにおける報道の限界
  大手メディアは原発に近い避難所には現地入りできなかった
  青山先生は現地入りをして原発にも入った
  ジャーナリズムが震災の中で特に報道すべきことはあったか
  課題となるであろう2つについて、ご見解を伺いたい」

・前半と後半の話を合わせるが
 ジャーナリズムは責任を果たしていないんじゃないかと
 まったくそうなんだが
 おぬしの問題は新聞に書いてある問題に見える
 勉強して終わりということじゃなくて 
 この程度の問いかけだと今のジャーナリズムは困らない

 早稲田だからジャーナリズム行きたい人多いだろうし
 ぼくも共同通信で記者を20年いた
 ペルー事件がなければまだいたと思う
 ジャーナリズムの内部は分かっています
 この程度の批判なら繰り返してきて、やってきたことになっているから
 だから変わらないんです

 現場に即して、もっと踏み込んで体で感じた問いかけをしないと
 本当の質問じゃない
 いい質問だけれど、過去の話でしょ
 交付金の問題も、いままではこうでしたよねと
 原子力とジャーナリズムの関係は現在進行形
 ジャーナリズムのアンフェアが被害を及ぼしている
 2つ目のことにもかかわるんです

 まず、今日集まってきてくれた方々
 普通に報道されるニュースに、あれここはおかしいというところはあります
 そこに引っかかってほしい
 警戒区域、そのまえ避難区域だったでしょ
 同心円を書いて、法律に基づいて、原災法
 戻ってはならぬと
 菅政権それをやっていますね

 ところが、現在も続けているうえで
 川内村ってあるでしょ
 どういう村ですか

学生「最初に一時帰宅された場所」
 
 菅政権がやった、一時帰宅の第一号
 一次だけ帰宅させると
 始まったのは5/10
 震災から2ヶ月経つわけですね
 2時間だけ帰宅していいと
 おばあさんまで防護服来て
 着慣れない人は大変ですよ

 2時間だけ帰っていい
 70cm四方のビニール袋を持たされて
 入るものだけ持って良しと
 世界で有名になった
 そこまで汚染されているんだと

 ところがあのニュース、思い出してください
 ビニール袋の中、ご位牌を持って帰った人がいる
 東北地方は地縁血縁を大事にするところだから
 ご先祖様をほおっておくことはできない
 ご位牌は必ず外に出ていますよね
 マンションじゃないんですよ
 農家が多いから、外気と通じている
 下に落ちている位牌も多かった
 落ちていたものを持って帰って、スクリーニングといって調査しますね。除染しないといけない
 除染した物はなかったと報道していたでしょ
 しかしそれを聞いたら、もう一度言いますよ
 ご位牌は外部にさらされていたが、スクリーニングいらなかった
 川内村は汚染されていないんでしょ
 それなのに汚名をかけられている

 川内村の産品の誰が買うんですか
 日本が作った産品を誰が買うんですか
 日本国民もこのままいくと被害者になってしまうんです

 なぜかというと同心円の政策がまちがっている
 こんなにひどくてもチェルノブイリとは違うんですよ
 チェルノブイリはお釜の核分裂反応が止められないままお釜が爆発した
 プルトニウムまで爆発した
 福島は外カバーの建屋であって

 お釜の外からもれ出したものもあります
 ただ基本的に軽い放射性物質が出て行った。ヨウ素とセシウム
 ヨウ素は8日で半分だから
 セシウムは問題になっているが、軽いから
 軽いということは、細かいチリにのってひろがっていくから
 同心円で広がることがあるんですか
 100%ありません
 地形と風向きで特定の方向へ流れていく
 何が起きているかというと、実際の汚染は北西方向

 飯館村ってわかるでしょ
 40kmあるから
 みな飯館村に避難していった
 そしたら4/10になって、官房副長官が呼び出して 
 飯館村はとにかく計画避難してもらうと
 村長はどこいくか決まっていると思ったら
 官房副長官は、5月末まで避難しろという計画なんだと
 ぼくは江戸時代の幕府じゃないよと

 それに協力しているのはメディアでしょ
 川内村が汚染されていないのと
 40km離れたところで汚染されているのと
 それを報じないメディアというのはなんなのかと

 交付金も問題ですよ
 たったいま(ジャーナリズムは)務めはたしていない
 なぜかというと記者が現地に入らないから
 現場に入ってなんぼじゃないですか
 ぼくは45歳は実務をやろうと思ったから
 これからどう立ち向かうのかと
 テレビのコメンテータや評論家、よくそんな話がつづけられるなと
 ジャーナリズム論じゃなくて人間の在り方 

 ぼくは川内村あるいて、7時間歩いて23μCvしかなかった
 (それくらいなら)成田からハワイに行くまでに(機内で)浴びますよ
 自分の体で歩いて
 計画停電は菅政権が誤りを認めないから
 原子力安全委員会も保安院も間違いを認めないでいい
 トップが間違いを認めないから

 メディアも自分の体で行って間違っているといわないといけない
 みなの身代わりで行くのがジャーナリズムでしょ
 ほめてもらうわけじゃない
 人のために取材するのがジャーナリズム
 自分のためにやっているからくさってくる
 ぼくらは教育を通じて人のために生きるのが人間だと受けてこなかったから
 そこから考えてみませんかという問題提起をしている

青山氏講演/都市構想について

学生質問「都市構想について伺いたい
  原子力の被害が続いても、復旧に向けた動きは続くと思う
  交通機関は被害を受けた
  第三セクターも持続的に経営を続けられるか不透明
  高齢者や通勤通学の足として欠くべからずもの 
  安心安全の地域づくり、漁業の最高、復興とっくの産業誘致、観光地としての魅力の向上
  などをふまえた都市構想、施策について伺いたい」

・(君の質問には)すでに提案が入っているんだよな
 漁業再興に法人が入るとか、復興特区とか
 提案がある意味でもいい質問だが
 ただし出身の早稲田大学だからこそ厳しいこと言うが
 こういうのは既存の政治家が紙を棒読みしていうようなこと
 被災地からもこんな話は聞こえない

 現実を踏まえると、まず第一に、
 震災後の町や村の在り方を考えるなら、新しいものを作る前に、元に戻さないといけない
 菅さんの脱原発で自然エネルギーの聖地にすると
 佐藤知事も中身は同じような夢物語

 みなが願っているのは、元の仕事をやらせてくれということ
 いままで誇りを持って住んで働いてきた
 原子力災害の地や津波の被害地でも元に戻さないといけない
 夢を語るのはその先
 元に戻すことをやらないといけない
 交通網なら三陸地方の鉄道をどう復興させるのか。
 高速道路を、10年計画と言ったが、本当はもっと早くやらないといけない
 高速道路の土手が防いでくれたところもある
 災害を防ぐ高速道路というのもあったんだなと

 ただ完成を目指すだけじゃなくて、新しい作り方がある
 奇妙な人工的な町や村を作るんじゃなくて
 元に戻すための復旧をしないといけない
 そのうえで問題なのは、津波の恐怖とともに暮らしたくない
 もう一度来た時に同じ悲劇は繰り返したくない
 戻すと同時に、宮城岩手は高台に集団移転することを選択した場合はそうしないといけない
 バラバラに移すんじゃなくて、集団で土地を造成して家を作り
 今までの場所を捨てるんじゃなくて仕事の場、雇用の場、いままでと連続しているもの

 高地と低地の通勤をマイカーだけにたよっていいのか
 第三セクターの問題は深刻だが
 縦に走る、高台と海岸を結ぶ距離の短い第三セクターはありうると
 そのことを地元の人と少し話してきた
 なんとなくわかっていただけるんじゃないかということは
 報道されていることではわからんなと

 法人の漁業再興と(質問に)あるが、被災地に行って漁業組合で話すんですよ
 みな船の修繕とかはじめています
 そこに行けば、話してくれる人もいる
 10人いたら9人はなんだこのやろうとなるが、1人は話してくれる
 その人に法人参入と言えるかどうか
 カキ剥き場ってあるでしょ
 養殖場は爆撃を受けたかのような状況になっている
 そこに鉄柵があるが、アメのようになっていて
 そこに小さな牡蠣殻がずーっとこびりついている
 子供のままカキは死んだ
 そこへ行って、あなた自身が現場を踏んで話をして、そのうえで質問をすべきだ
 どこからかの借り物の提案は学生であってもしてはいけない

 現在の震災でいうと、企業経営を持ち込むんであれば
 みながれきを仕分けしているんですよ
 電化製品、遺体から脱がされた衣服、布団 
 そこから再利用のものを取り出して復興しようとしてきて
 そういうところに関係してくれる企業はあるかというのを
 漁業に法人参入というなら、ぼくが(自分で)企業つくるな
 ただし君の選択ですよ

青山氏講演/経済復興と電力問題

学生質問「経済復興と電力問題についてお聞きします
  大震災に伴う原発事故で、日本では脱原発の声が高まっている
  そのような風潮の中、さらに原発軽視に世論が偏りうるが
  原発に代わるものが出てこないといけない
  経済復興を果たすためには企業が生産活動することが欠かせない
  電力問題と企業活動の維持発展は可能なのでしょうか」

 結論から言うとそう悩ましいとは思っていない
 本当はそんなに選択肢はない

 原子力について、原子力に未来はありません
 四国電力の伊方原発というのがあって
 伊方原発というのは、日本で唯一内海に面した原発
 津波のリスクは明らかに少ない
 3号機、止まっているがまだ若い原発で
 原子力はPWR、加圧水型
 東電で問題があるのはBWR、沸騰水型、前から問題が言われていた
 Pだから安全というわけじゃないが、BWRよりはまし
 日本で最も安全な原子炉の一つといっていい
 しかし再起動しても、30年40年したら寿命が来る
 これは長期ともいえない
 今日の諸君が還暦前後
 そのときに新しい原子炉作れるんですか
 作れません
 事故を忘れないからじゃない
 30年40年たっても福島原子力災害が終わらない
 その一番つらいことを言わないからメディアと政治が腐っている

 なんで終わらないかというと、冷温停止しないから、違います
 いまは冷温停止に近い状況
 冷温停止は確実になっていく可能性はある
 汚染水の処理システム、根本的な問題は
 処理は進むと水はきれいになるが、膨大な量、高濃度の放射性廃棄物が残る
 汚染された水を、ゼオライトで吸着する
 あとは放射性物質がてんこ盛りのゼオライトが残る
 東京が引き取るのか、六ケ所村が引き取るのか
 国内誰も引き取らない
 フランス原子力庁の高官にあって
 根本的な問題は、廃棄物が残ることですよねと
 そのとおりですと。青山さん日本は不思議ですねと。ほとんど話題にならないと
 国内で引き取らないと、ぼくは反対だが、海外で引き取れとなると
 フランスが仲介して、アフリカの最貧国というのはありうるかと
 何兆円という金があるとあるかもしれないが、それをやると日本はおしまいですと

 誰が面倒見るかというと、申し訳ないが福島県民
 原子力発電所の中に最終処分場を作って
 100年たってもなお、福島県民の災害は続いている。もちろん雇用も生むが、災害は続く
 だから新しい炉は作れない

 だから賛成反対の話をしても意味がない
 だから原子力に未来がないから新しい未来を考えないといけない
 風力と太陽光で十分なのか
 自然エネルギーだったらリスクがないという人
 はっきり言うと信じちゃいけない
 原子力にはリスクがないといってきたのと同じ
 リスクがないエネルギーはない
 自然エネルギーは優しいというのはうそでしょ
 地震津波というのは自然エネルギー
 また同じことを言うのかと
 新幹線は飛行機より安全というひともいるが、小さいプラスチック爆弾で横転する

 風力をやってきたデンマークに行って
 政府の環境省の人にあったら
 あなた、民間人だから言ってくれと
 風力を中心にしてはいけないと
 自然破壊だからと
 デンマークはそうなってしまったと
 低周波で苦しんでいるひとはいると
 苦しむ人はずっと苦しむのが低周波だと

 (太陽光が多い)ドイツは、平地が少ない日本でどうパネルを張りつくすのかと
 自然破壊をするのかと
 ドイツもすでにフランスの原発からいっぱい買っている

 ベストミックスしかない
 火力のコストを下げて、外国への依存度を下げないといけないから、日本海のメタンハイドレードを使えと
 (現在の原発の寿命が来る)30年の間にハイドレートの火力の実現とともに
 どんな技術を使うかを既得権益を離れて考えないといけない
 原子力なら核分裂じゃなくて核融合型の
 太陽も核融合なんです
 その時間は30年ある
 選択肢はほとんど定まっていると思う
 そして経済的な側面からいっても
 国民が真実を知って
 みんなで力を合わせようと
 既得権益にまみれた東京大学を、早稲田大学や慶応大学が倒していかないといけない

青山氏講演/危機管理の意識について

学生質問「国民一人一人の危機管理の意識について伺いたい
  深刻な原発事故は福島が初めてだが、津波は初めてじゃない
  三陸は100年のうち3度大津波の被害を受けている
  岩手県宮古市の石碑に注目が集まった
  ここより下に家を建てるな
  昭和三陸地震の後に住民が被害者が出ないように建立したもの
  その存在もあって、今回の震災の被害は免れた
  津波の被害を警告する石碑はあるが、危機管理に生かされているのか
  東京大名誉教授の先生が失敗学を提唱しているが
  現在、未来に臨む姿勢を、危機管理や、社会にかけているのではと思う
  お考えを伺います」

 深刻な質問なんです
 愛国者なので日本の芳しくない話はしたくないが
 津波はまさしく学んでいないでしょ

 4月22日金曜日に原発に入ってきた
 東電が用意したコースを回るんじゃなくて
 自分で見たいところを原発の構内の中で吉田所長に提案して認めたところに行った

 一つだけ申すと、現場を確認したかったところの一つは、海側がどうか 
 直接津波がやってきたところはどうか
 いままでTVにでていないでしょ
 それを確認したいと、合意が成立して
 これはひどいな、という声がでた
 鉄策、丈夫なものがあるが、ぐにゃぐにゃにまがっていて
 小型戦術核のような兵器で(やられたような)

 ただよく見ると、海側すぐには原子炉建屋はない
 奥に原子炉建屋がある
 海側の施設は徹底的に破壊されているけれど、それが盾になって奥の原子炉建屋は守られた
 かつての津波、威力あった津波が来たのに
 日本の原子炉建屋は耐えた
 水素爆発は菅首相をはじめとする人災であって
 国会に呼ばれた時もそのことを申したが

 この話を聞くと、福島第一原発の本当のリスクは分かるでしょ
 汚染水もリスクだけど
 本当のリスクは違うでしょ
 今言いましたね、考えるヒントを込めていった
 自分で考えるのが学ぶということですからね

 いま福島に津波が来たのはたまたま来たのじゃない
 地球でプレートが動く時期で
 始まりは2004年、スマトラ島。7年前、なんとなく大きな地震があったの覚えているでしょ
 M9.1の地震で22万人の人が亡くなった
 そのあと2005年3月にもう一度M8.6の地震が来て大きな犠牲があった
 福島だけ2回目は来ないの?
 危機管理というなら備えるのが普通でしょ
 1回目は奥の原子炉建屋は守られた。爆発は人災でしょと
 もう一度津波がきたらどうなんですか
 盾になった建物はないんだよ
 原子炉建屋に直撃し、圧力容器格納容器を破壊することも想定しないといけない
 これまで全く何も報道されなかったし、政府に考えもなかった

 吉田さんという男の中の男
 命を落としてもいいとやっている吉田所長
 構内に防波堤を作れと言っていたのに、保安院は、建造物を作るなら検査とか手続きとかいろいろあって
 1年くらいかかると
 1年津波待ってくれるんですか
 間に立った東電の本店
 じゃあ土嚢を積みましょうと
 土嚢なら構造物じゃないから手続きがいらないと
 台風の時にため池のときに積むやつですよ
 これが現状なんです

 福島原子力災害が起きてなお、過去にすら学ぼうとしないのが現状であって
 打開するのが若い諸君と言いたいが
 若い諸君と高齢の人と合わせて連合しかない
 世代で分けるから国民の力が一つにならない
 過去に学んでいないのではと自分の問題として考えてくれたら
 戦艦大和の後に空母の時代が来たのになぜ大和にこだわったのかと

青山氏講演/メタンハイドレートについて

・学生質問「今回の震災を通じて日本は原発から新エネへの変換期に来ているが、
  日本近海のメタンハイドレードが挙げらえる。台湾中国が発掘に力を入れる中で
  日本は石油利権に絡む政治家がいて開発が行われていないと思うが」

・僕だけくつろいでいてもうしわけないが
 来ているのがロータスというレーシングチームのもの
 2年半くらい前にA級ライセンス取り直して走っているんだけど
 若い人少ないので、じじばばだけで走っていてもしょうがないので
 たってはなしていいですか
 誰もいないんじゃないかと思ったが、少ししてよかったが

 いま最初にメタンハイドレードについて聞いてくれたことについて評価するが
 知っている人いますか
 すごいな。いかに(この会場の)レベルが高いかということだが
 いま意図的に知らしめないようにしているからです
 実用化したら天然ガス、まったくいらなくなる
 なおかつ、石油もかなり減ると思うから
 資源がない国、外国から買うことによって利権を得ていた人は利権を失うから
 知らない人いる? いやいいんですよ
 じゃあその説明から
 この講演あしたの朝5時まででしょ
 そのくらい祖国の未来を考えないといけないことになっている

 今日は後ろまでいないから見えると思うけれど
 メタンハイドレート
 要はメタンですから、天然ガス
 科学の言葉では水和物
 メタンの分子が水の分子と一緒になっている
 巨大な水圧がかかって氷になっている。凍った天然ガス
 特別なもののようにいうことがおかしくて
 週刊新潮に悪魔の資源と
 櫻井よしこさんが。自宅に行って、青山博士と行って、2時間くらい説明して
 櫻井よしこさんもがらりと変わった
 誰に聞いたかというと、東北大学の有名な先生がそういう風に言って
 その先生は石油の先生。石油工学
 従来の石油工学の人にはわからないのに、石油工学のひとがリードしてきた
 既存の人はメタンハイドレートが使われると困る
 神様のいたずらと僕は言っているが、プレートが潜り込んでいる海の底にある
 プレートが潜り込んでいるから大震災も起きた 

 ん、次の説明まであと5分? そんな制限があったのか
 潜り込んでいるところにできるのがメタンハイドレート
 地震に苦しんでいるけれど、そのおかげで埋蔵資源としては最後の希望であるメタンハイドレートがある
 中東にはないんです
 第4の埋蔵資源として認識されたのはいまからまだ12年
 でも10年以上たっているから、自民党政権から、500億円使って研究をしてきた
 若い学生諸君であっても君たちのお金なんだよ
 Tシャツかっても消費税払ってますよね
 いままで一粒も出なかった
 なぜか。1か所しか研究をしてこなかった
 日本政府が10年間もやってきたのは、この1か所だけ
 どこかというと、南海トラフ
 トラフというのは海の浅いくぼみのこと、紀伊半島、四国沖
 注目したのは正しかったから
 南海地震が心配されているでしょ
 地震の巣にメタハイはできるから
 ここにあるんだけど、状態が問題
 海の底があるでしょ、その上に海の水がありますよね、そこに船がある
 メタハイは海底からさらに300~500m
 海底まで3000mくらい
 更に砂や泥とまじりあっている
 海の上からボーリング調査、石油工学がやってきたようなことをしても、どれがメタンハイドレートなのか
 見分けがつかないから見つけ出せず、取り出すのも難しい
 コストに合わないからということになり、掘られたらかなわないから悪魔の資源
 でもおかしいところがあるでしょ
 みたら一目瞭然でしょ
 なんで太平洋は、日本海は調べないの
 佐渡島と新潟の間で地震が起きて
 日本海を全く調べてこなかった
 日経も、産経もそうです
 日本海は書いてない。ないからじゃなくて、調べていないから
 そして、僕の信念は、天はすべてをみているというのはある
 私たちもそれを追求していなかった

 日本海で、ナホトカ号というタンカーが沈んだ
 海の中に油が広がるじゃないですか
 政府から、自民民主、両方既得権益の政党です
 私たちの独立総合研究所の青山博士、私の配偶者です
 あれ、今日は静かだな。日本だとかぁちゃんの話か、となる
 海外じゃ興味を持たない
 これが僕らの社会の課題の一つ。頑張れ働く女性
 船に魚群探知機、利権に関係ない、コストがかからない
 魚群探知機で油を探してくれと政府が言ってきたらから
 油を見つけていったら、神様は見ていると思ったのは、海の中に柱が立っているのを見つけた
 プルームとよんでいる。平均でスカイツリーくらい
 これなんだろうと。
 日本海側にはメタンハイドレートが海底の表面か、結晶になっているんではと
 映像と、科学的なデータを東京大学の先生に持っていったら
 我々と政府でやっているんだから、余計なことはしなさんなと
 なぜ日本海を調べないかというと、余計なことは言うなと
 しかし、この国にはいいところがあって、どんな組織にも良心的な人はいる
 これはメタンハイドレートじゃないか、とおっしゃった先生はいる
 泥の中じゃなくて水の中を見る方法があったかと
 そしてとにかく一人でも東大の先生みとめてくれたから
 それを活用して研究していったら、これはメタンハイドレートで
 海底の上に露出してメタンハイドレートがならんでいるところがあった
 それは佐渡の南。手に届くわけ
 とりだしたら運送コストもかからない。それがこまるんですよ
 輸入の利権がくずれるから、それがこまる

 今日この前に政府と石油会社の人と話してきた
 原子力の代わりになるエネルギーをどう見つけるか
 原子力に未来はない。ただ30年か40年先
 新しい原子炉を作ることはできません 
 だから日本海のメタンハイドレートが注目されたといいたいが
 モノを言うなという圧力がかかっていて
 青山博士は青山繁晴に情報をつたえるなというのを書かされたと
 われわれはヘでもないということを今日言ってきた
 真実を言う時が来るから首を洗って待っていろよと言ってきたところです

2011-06-30

「上位顔」は「下位顔」よりかわいいか?

 グリコが「アイスの実」のキャンペーンサイトで展開する「AKB48 推し面メーカー」、これはAKB48 のメンバーの顔のパーツを組み合わせて遊ぶ、というデジタル福笑いサービスなのですが、今回はこれを使って、ある検証をしてみたいと思います。

 それは、AKB 総選挙での上位者の顔の組み合わせは、下位者のそれよりもかわいいのか、です。
 つまり、総選挙上位入賞の要因の一つとして顔の美しさがあるはずで、顔が美しいなら顔のパーツも美しく、であればそのようなパーツを組み合わせた顔も美しかろう、という、やや強引な仮説を実証してみよう、ということです。

 で、以下の顔を作ってみました。
 上位顔 輪郭:前田敦子(1位)、目:大島優子(2位)、鼻:柏木由紀(3位)、口:篠田麻里子(4位)
 下位顔 輪郭:藤江れいな(40位)、目:松井咲子(38位)、鼻:前田亜美(37位)、口:佐藤すみれ(34位)
 対象順位でも、推し面メーカーにパーツの登録がない人は飛ばしてあります。ちなみに、下位と言っても日本中から選ばれし AKBグループ約 150人の中での 40位なので、全体の中では上位といっても過言ではないので、そう落ち込まず元気を出してくださいというか、そもそも実証になっていないんじゃないか、というか。

 結果がこちらです。
 上位顔:

 

 下位顔:



 うーん、なんというか、上位顔:かわいいのかもしれないけれど、あまり現実感がない、下位顔:そこら辺にいそうだけど、怖い、といったところでしょうか。つまり、「会いに行けるアイドル」という、身近さを売りにしていた AKB48 ですが、やはりアイドルとしては現実感のない、文字通り偶像的な顔が好まれるのかもしれませんね。

2011-06-17

トリティーン・元ドイツ環境大臣 講演会(その2)

 こちらが講演の本編です。


○Q&A
Q:わかりやすく講演いただきまして、政策が理解できた
 現在フランスでたくさん原発が稼働している
 当然ドイツにも事故があれば影響があるが
 外交政策を教えていただけないが

A:EUには原発がない、あるいはもう閉鎖した国は、複数あります
 例えばデンマーク、オーストリアといった小規模な国
 そしてより大きなポーランドと言った国は
 フクシマ前までは原発の建造を考えていたが、いま大きな議論になっている
 またイタリアにおいてもご存じのとおり投票総数の95%が原発にNOを突きつけた
 欧州全体を見ると建設中の原発は現在2基
 この2基の新原発、この稼働を開始しても、この数年
 老朽介して閉鎖すべき原発はどんどんあるので
 そこで生じる出力のロスをカバーすることはこの2基ではできない
 ドイツをはじめとするその他の国々の飛躍的な再生可能エネルギーの伸び故のみならず
 いま申し上げた理由から、90年代以降欧州では原発が果たす役割はどんどん小さくなってきている
 そしてかわいそうなフランスの話(会場笑)
 フランスでは夏になると一つの問題に悩まされる
 電力の輸入が必要になります
 なぜか、それは、原発の出力を夏になると下げなければいけない
 冷却水がなくなっていまう
 冷却水の温度が上がりすぎてしまうということがある
 他方で夏ですから、フランスにおいてはクーラーが使われる回数が増える
 我々はよき欧州市民ですので、フランスの同胞たちをもちろん助けてあげます
 しかしフランスにはもう一つの問題があります
 フランスは原発の電力、非常に割合が大きい。ベースロードで75%という大きな割合
 フランスはEUの国ですので、欧州の法規に関しては従わないといけない
 EUとしては2020年まではエネルギーの20%を再生可能エネルギーでカバーすべしと
 こうした拘束力のある方針があるので、フランスも従わなければならない
 フランスの電力が風力、太陽光ということになります
 しかし1/3といっても、夜間は太陽が、数年で押しなべて見た時の割合なので
 夜間は太陽は照りませんし、風が吹かない日もあります
 裏を返していうと、100%の電力需要を再生可能エネルギーでカバーできる日も来る
 そうすると原発はどうすればいいのでしょうか
 つまり原発は夜間出力を上げて、日中出力を下げるような芸当はできない
 システマチックな問題を送配電系統においてもつことになる
 
 私が予想するのは以上のような理由から、恐らく原発の設備の更新とか回収は費用を振り向ける度合いは減っていき
 その代り再生可能エネルギーにシフトしていくのではなかろうか
 ドイツ国境付近の原発は早く閉鎖してほしいが
 私たちが望んでいるスピードで話しえないだろうが
 方向としては少なくなっていくと予想しています

○閉会の辞/坪郷社会科学学術院教授

・私は時間の関係もあるので短く
 申し訳ありませんが日本語で

 赤と緑の連立政権で環境大臣のトリティーンさんが来られて
 大変印象深かった
 3つの話をされた
 まず、赤と緑の連立政権で脱原発の決定をしたがどういうものだったか
 2つは緑の党の現在のエネルギー政策、日本にも示唆があった
 3つ目はメルケル政権が大津原発の決定をしたと

 ドイツは2つの異なった政権が2回脱原発の決定をしたと
 赤と緑の党は2020年には脱原発と

 今回メルケル政権は、大震災という不幸な大災害があったが 
 直後の14日に従来のメルケル政権は赤と緑の決定を延長すると
 時期は延長するということを決めたが
 それを3か月凍結するといち早く言いました
 3か月凍結した間に新たな決定を行うと

 それが6月6日に、2020年までに廃炉をして、最終的に脱原発すると
 これは赤と緑の当のものとほぼ同じもの
 緑の党は従来一番早い時期の2017年には可能という提案をしたと

 連邦環境庁というのがあるが
 メルケル政権が6/6に閣議決定をする少し前に
 連邦環境庁は2017年までに可能という報告書を出した
 これも緑の党と一致

 日本にとっても非常に大事な報告だった
 地震と津波の関係から浜岡原発の中止の要請をして止めた
 菅首相はエネルギー政策の大きな見直しをすると
 原子力エネルギーは明確な立場を表明していないが
 再生可能エネルギー、省エネルギーを推進すると

 今後の政策で第一にすべき点はヨーロッパやドイツに見習って
 エネルギーの自由化、電力の自由化を行って
 ガスと電気の自由化も含めて行う 
 それが基礎になる

 その次に、日本は50Hzと60Hzに分かれているが
 発電会社と送電会社が地域独占をしている
 これを分離するのが第二の重要な点
 ヨーロッパやドイツですでに行われている

 3番目として再生可能エネルギーを増やすために
 全量買い取り制を法案化する

 さらに今日強調されたように、省エネルギーが重要
 日本で10%省エネルギーをすれば脱原発ができる
 3割くらいと言われているが
 大震災と点検のために20%を切って
 16%くらいにすでに下がっている
 これは再開されないといずれ10%にまで下がる
 そこまで高くなくてもいける状況にいまある
 そうすれば省エネをさらに進める
 住宅と建物の省エネ

 最後の点は、強調されたように
 現在の電力網では不安定な部分もある再生可能エネルギーの調整は難しい
 IT技術を加えたスマートグリッド網を作りとできる
 そういう構想も主張された

 今日提案されたことを選択する時期に来ていると考えている
 今日は情報に満ちた素晴らしい講演をありがとうございました


○まとめ/トリティーンさん
・昨日、私はいわきを訪問いたしまして
 自宅から離れ避難しなければならなかった人たちを話をした

 あちこちを転々として、いまいることは8か所目だ、と言った人がほとんどだった
 お子さんたちは2回目、3回目の転校をしていた
 家だけでなく、仕事を失っている人たちがほとんどだった

 新聞を読むと、汚染された汚泥の問題が深刻化し
 放射性廃棄物として簡単に処理できないものが簡単に溜まっている

 また、いわき周辺には3月以降まったく漁に出られない漁業関係者がたくさんいました

 わたくしがこうしたことを申し上げたのは、事故を受けて実際に価格金銭的費用が原発のコストの一面
 これに人間的に及ぶ被害、苦しみ、そして経済的な問題加えて全部原発のコストとしてみていかないといけないのです
 
 こうしたことにかかる費用というのは、一部今回補正予算の中に組み込まれ、増税の中にも入ってくると思います
 こうしたことをみると、原発というのは、コストが安く済む費用対効果のいいエネルギーと言える人はいなくなるとおもう

 現在、今回の原発事故を受けて直接的に生じたエネルギー供給の穴があり
 そうしたものをこれから今代替している
 あるいは省エネによって変わることを模索しているが
 こうした状況からどうしていくか
 原発を、何もなかったように続けていくのかということ
 それよりは、いま(坪郷)先生がおっしゃられたようなシナリオを選ぶのか
 先生のシナリオのほうが有意義だと思います
 ありがとうございました

トリティーン・元ドイツ環境大臣 講演会(その1)

 ドイツは脱原発の決議間近らしいですが、ドイツ環境分野のキーマン、トリティーン緑の党会長(元環境大臣)の講演会に行ってきました。
 「フクシマ」を受けてメルケル首相率いる保守系与党もついに脱原発に舵を切ったようですが、日本の今後を考えるにも、とても参考となる講演会でした。しかし原発大国のフランスを「かわいそうな国」とばっさり斬っていたのが印象的でしたね。

 ということで、ちょっと長いですが、どうぞ。

…………
■ユルゲン・トリティーン 元ドイツ連邦共和国環境大臣 講演会
 「原発? おことわり! ~脱原発・代替エネルギー供給を目指すドイツ」
□日時:2011年6月17日(金)10:40~12:30
□場所:早稲田大学国際会議場3階会議室
□共催:早稲田大学国際部国際課 / EUIJ 早稲田
□協力:ドイツ大使館

□内容:
○司会挨拶/縣 公一郎教授(政治経済学術院)

・前環境大臣、トリティーン様本日はお越しいただきありがとうございます
 皆様には本日お越しいただきありがとうございます
 皆様にトリティーンさんの紹介を簡単にしたいと思います

 トリティーンさんは故郷、自分が勉強された地域の議会で選ばれました
 その後州議会議員に選ばれました
 その後1998年に連邦議会議員に、同時に環境大臣(連邦環境自然保護原子力安全大臣)になり
 当時は社会民主党と緑の党の連立政権で、7年間環境大臣をやられた
 2009年から現在まで、緑の党の院内総務をやられている
 では講演をお願いいたします

○講演

・先生方、おあつまりのみなさま、早稲田大学での講演の機会を頂き大変ありがたく思っております
 私は英語でやるものと思っていたので、パワポは英語で用意されてしまいました
 ドイツ語でという話を伺いまして
 ずっと同行している通訳が通訳しているので、うまくやってくれると思います(会場笑)

 よくこの6月の末に、おそらく全政党が賛成し
 2022年までにすべての原発を閉鎖するという決定がドイツの連邦議会でなされると
 どうしたらこのようなことが可能なのか
 現在17基あるうちの半分の即時閉鎖がどうして可能なのか
 
 この決定が下されるわけですが
 事の始まりは10年前、1998年、ドイツ社会民主党と緑の党が連立政権を組み
 原子力エネルギーをやめようと決定したときにはじまる

 最終的にそうしようときめてから、2001年に連立政権は電力事業者大手4社と合意した
 原発の利用をやめ、段階的に原発を閉鎖していくことについて合意した
 社民党、緑の党連立政権と事業者との合意
 激しく抵抗したのは当時野党のメルケル首相のCSUの会派

 最終的にこの同意がどのようなものであったかというと
 それまで原発は運転期間に制限がなかった
 しかし全運転期間を平均32年として
 発言できる電力量を決め
 それで原発、電力会社通りの運転結果の期間をやり取り可能とした
 沿った形で原子力法を改正することが同意された
 
 原子力法の正式名称は
 元々は原子力の平和利用のための法律だったが
 原子力核エネルギーの秩序正しい終了に向けて、と大きく変えられた

 この法律の制定理由、改正理由は、非常に予兆を含むような目的があった

 その目的は、核融合のリスクというのがどの原子炉であっても決してこれをコントロールしたり
 完全に回避することは無理であると
 この大きなリスクを長期的、永遠に私たちは抱えていけない
 これが制定理由であると
 福島原発において3機がメルトダウンの危険があることを見ると
 当時からこのリスクについてそうしたリスクを持っていたことはお分かりいただけると思う

 当時から、すでに原発の3機が閉鎖されてきている
 メルハイムケーリッヒ、シュターゼ、オーブリッヒハイムの3機の原発です

 2001年に合意された時の、こちら(表)が原発の運転機関
 こちらが32年としたときの終了時期
 こちらは2011年の時期だが
 ここまで即時閉鎖される原発が含まれている
 どのみち2011年の合意時点でこれらの原発は閉鎖される時期にあった

 それよりも更に大きな重要性を持つといえるのが、間もなく制定された再生可能エネルギー機構
 電力を買い取る買電法
 低価格で買い取ることが義務付けられました

 この固定価格というのがどういうものか問うと
 20年間買い取り価格が保証される
 しかしながら毎年その固定価格は逓減的に減っていく
 1年後に何%か
 こうすることによって、一方では固定価格があるので投資をするための予見可能性による安定性の保証
 一方では逓減的なので、効率を上げないといけないプレッシャーがあるということになる

 この結果、新たな産業分野が生まれました

 ドイツは今日風力、太陽光、バイオマスなどの分野で大変成功している
 技術的のみならず市場的にも国際社会をリードしている立場にある

 ドイツはもともとエネルギー資源を輸入してきた国である
 このようにして国内においてエネルギーを生産できるようになった
 2006年に50億ユーロ分の費用をカットできた

 更に、その下をご覧いただくとわかるが
 2011年に37万人の新規雇用が生まれた
 こうした状況を見てOECDは独特な効率性の良さを示しているという評価を下している

 そもそもこのように原子力エネルギーを再生可能エネルギーで代替することは可能かということだが
 2001年の段階では日本の原子力エネルギーの割合とほぼ同様の27%あったが
 このように下がってきた
 今後の予想として、2020年までには1%まで下がるだろうと
 
 他方再生可能エネルギーはどうかを分けてみていきましょう
 青い線は、再生可能エネルギー制定当時に目標として掲げられたもの
 2020年までに20%をカバーしようという予測および目標を元に制定された

 しかしながら再生可能エネルギーの普及は予想を超える広がりを見せたことから
 2008年CDUとSPTの大連立政権だったが、目標の見直しをした
 2020年には30%を占めるだろうと
 これで原子力エネルギーを代替するどころか、上回るものとなっている
 
 しかし赤い線(30%)も間違っている

 正しい線は緑の線です
 だから、緑色を選びました(会場笑)

 2010年ですでに再生可能エネルギー17%を私たちは実現しています

 現在の政権はEUに対して再生可能エネルギー利用の指針について、38.6%を2020年までに達成するとしました

 この2つの施策を取ってきたことにより、非常に大きな変化が生まれた
 ドイツはエネルギーは輸入を続けてきた国
 しかし電力となるとヨーロッパは送電インフラがつながっているので輸出と輸入双方を行ってきています

 こちらご覧いただいているのは、輸出超過分、NETの輸出分の推移
 これにより相殺分で純輸出国になってきている
 大型の発電所7機分に相当する量を輸出している

 以上がこれまでの背景です
 こうした背景を土台として、福島の事故を受けて
 すべての政党が一致する中、どのような結論を政治として導くか
 それが脱原発となったわけであります

 私どもは今回の事態を受けて次のようなことをした
 段階規制、原発は段階的な閉鎖をしっかり行っていくべきである
 メルケル政権が稼働期間の延長としたが、すぐに撤回すべきだと要求してきた
 
 脱原発を行うだけでなく、緑の党では脱原発のステップをより加速すべきであると
 私どもの試算では2017年までに、目標となるが完全な脱原発を果たすことは可能であると
 このように要求を掲げます

 今回の脱原発で深刻度は少なくなるものの、解決に至らない問題がある
 それが放射性廃棄物の問題です

 こちらでご覧いただいているのは、公式の名称が試験最終処分場、アッセとよばれるもの
 ドイツ北部にある施設の状況、放射性廃棄物が入ったドラム缶
 岩塩鉱の中に貯蔵されている様子を示すものです

 岩塩鉱ですので、塩分を含んでいる水が滴る
 そうすると容器がさびて
 さびに放射性廃棄物を含む液体が漏出するということにある
 
 関係当局は廃棄物を外に出すことを検討しています

 私どもは、すべてのこれまでの経緯を白紙に戻し
 いかなる可能性も配乗しない形で
 最も適切なサイトを精査していかないといけない
 岩塩鉱が適地かは疑念を持つ専門家が増えています

 もし一つの分野から早く脱出(脱原発)を図りたいのであれば
 別の分野に早く入らないといけない

 すなわち再生可能エネルギー網という新しい分野をさらに充実させていかないといけない
 この法律の2つの重点分野を改正を目指す
 一つがリパワリング、出力改正です。とくに風力に対して

 再生可能エネルギー法が制定された当初の時期は
 風力発電機1機の出力は6~700kW
 それが現在では陸上の設備であっても6MW、中には7MWのものもある

 このようにして、より再生可能エネルギーの拡大を図りたいのであれば
 最も費用効率がいい形で陸上における風力発電の拡大を図れる
 これが短期的な方策だが
 長期的方策はバルト海、北海において認可が下りているオフショア発電があるが
 海上の部分をより広く利用していくべきなのです

 これを実現していくためには、市民近隣住民含めた、透明性を持って計画を進めていかないといけません

 そのために様々な面での法改正
 建物の高さの分野において公開性が必要です

 規制緩和を図っていくが
 重要なのは高さ規制の緩和をしていくことです
 10mの設備が高くなれば10%出力が伸びるとも言われている

 しかし再生可能えエネルギー拡大だけでは十分じゃない
 ドイツでは3つのeといっているが
 再生可能エネルギーの頭文字がe、エネルギー節約、エネルギー向上と合わせて3つのe
 
 そのために様々な施策がとられている
 一つは日本にならってEUが取り入れたもので
 トップランナーアプローチ
 最も効率が高い機器が7年後には全体の基準として取り入れられてる
 どんどん省エネ度が上がっていくダイナミックな制度

 こうした省エネ処置はどれだけ重要な効果を持ちうるかは
 たとえば待機電力の消費というもの、そのための技術はドイツの家電において
 1W以下に抑えることができるのであれば、ドイツ全体で原発2基分の電力を浮かせることができる
 そうした広がりを持つ取り組みになりうる

 ドイツの産業分野において工場などで使用されているポンプや、ファンのたぐいのものについて
 出力調整を微妙・柔軟に行える設備に取り換えたら、原発1~2基分の電力を浮かせられる

 化石燃料を使用する発電というものを行っていくのであれば
 褐炭、石炭、ガスがドイツでは化石燃料としては使用されているが
 効率性が高くなければいけません
 私どもは1次エネルギーからの変換効率が60%以上でなければならない
 これはガス発電は可能だが、石炭火力では無理なのです

 また、こうした選択、ガスを利用していくという選択は賢明なのは、例えば褐炭による発電は
 CO2の排出は900g、石炭は600gに対して、ガスは300gという差が見られる、ということもある

 さらなるメリットが、ガスにはあります
 ガスの利用を進めることによって私ども、24時間365日電力のベースロードを確保しないといけない
 こうしたプレッシャーにさいなまれているが、これから逃れられる
 ベースロードは、夜間電力需要がない時は無駄になってしまう
 ベルギーでも夜間に煌々と高速道路が照らされているようなことになる

 再生可能エネルギーの利用を進めると、振幅の問題がでてきます
 すなわち調整していかないという課題があるのです
 電力の供給のピークとベース、それから需要のピーク、ベースは必ずしも同時に現れるわけではない
 クリスマスにはみな静かに過ごして電力消費は減る
 しかし風が吹くと風力の供給は多くなる

 このようにしてGAPを調整しないといけないことが出てくる
 調整電源としての利用可能性は、石炭火力じゃダメです
 柔軟に出したり減らしたりは原子力発電でも不可能
 こうした再生可能エネルギーは出力にどうしても変動があるので
 調整電源として優れているのがガス発電

 また、再生可能エネルギーは、分散型であります
 これは非常に混乱のもとになります
 
 非常に分散型であり、その間に供給と需要の間のバランスの調整をきちんとしていかないといけない
 大変困難なもんであることから
 人々は混乱してします、不安を持つところがあるが
 できるだけ送配電インフラがつながっておたがって融通しあえないといけない
 ヨーロッパではつながっているが、日本では2つのインフラが分離していると聞いています

 このさらなるインフラの拡充を図るために配電網のインフラを拡大しないといけないし
 送電網へも投資を拡大させていかないといけない

 これをうまく進めていくためには、発電する事業者と、送配電系統を運営する事業者が同一ではいけない
 分離を図らないとなかなかうまくいきません

 風力発電設備の大規模な設備は、大量な発電が可能である
 それを需給をバランスよく使っていくためには貯蔵する機能が必要になる
 揚水発電というものがその機能があるものとして一つある。スカンジナビアやアルプスであったりする

 揚水発電は需要が少ない時は水を上に上げる
 発電余力を蓄えておいて、需要が高まったら下におろす
 それにより電力がの貯蔵が可能な設備

 しかしエネルギーの貯蔵はまだまだ研究を進めていかないといけない

 バッテリー技術もその一つ

 モビリティを確保するためには、非常に決定的な重要性を持つのがバッテリー・ストレージ
 電気自動車には欠かすことができません

 もう一つ私たちが産業側と話している貯蔵・調整と言ってもいいが
 調整の将来可能な方法として、アルミニウム精製工場を使う
 非常に電力を使うが、需要の少ない時に稼働をしてもらって
 それに対して調整が可能になるので対価を支払ってはどうかと
 アルミニウム分野の企業と話している

 調整電源として有望なのがガスであると意識して使ったが
 今後バイオガスの利用も同様に有望に広がっていくことが考えられる
 しかし今は天然ガスを使うしかない
 どこからくるのか
 ロシアからのエネルギー依存度を高めたいのか、という批判が来るかもしれない

 いや、私の答えはNOです
 すなわち依存度を高めたくない
 どこからそのガスをもってくるのか
 市民から持ってくるのです

 ガス、ですね
 こちらドイツでは屋内の、建物の熱供給として使われている
 工場の熱供給もある
 建物の気密性を高めれば暖房の利用が少なくなるので、その分ガスが減るのです

 さらにはこうした建物の気密性向上と並んで
 温水のために地熱を使ったり
 太陽熱をつかったりすることでさらにガスを浮かせることができる
 こうした施策をすすめるためにプログラムに資金を振り分けることが必要ですし
 太陽光利用へのインセンティブも必要になってきます

 この熱供給や気密性というテーマが一方にあり、もう一方に電力というテーマがある
 これがいかにつながっているかは、日本でも見られるのではないでしょうか

 すなわちドイツと日本は生活形態や水準が似通っているのではないかと思うが
 家計あたりの電力使用というのが、ドイツに比べ日本はかなり大きい

 例えば、温水機というのは、電力によって水を温めている
 その電力はどこから来るかというと、変換効率はなんと30%にしかならない原発で生産された電力だったりする
 原発からは排熱がどんどん出ている
 さらに日本は空調、クーラー等の利用が多いので、非常に電力を消費する率が高い

 この準備の中で発見したことですが
 日本の電力消費はドイツの一家計あたりの消費まで下げられれば
 27%の原発利用は完全に不要であることが統計上分かりました

 今の政権を構成している政権は、再生可能エネルギー法制に対して反対を唱えていた
 紹介したような建物回収プログラムに対しても4,5年前までは反対の立場だった
 それを変えてきたが、昨年秋まで脱原発の基本構成にむしろ反対していた

 しかし今回の福島の事故を受けて
 脱原発についても大きな方針転換をした

 個人レベルに話を引き下げて
 簡単に比喩てきにもうせば
 メルケルさんは10年前のトリティーンさんの主張を、10年遅れで取り入れたと

 今回6月の初めに政府により提出された要綱、並びに6月末に連邦議会で採択されるであろう関連法案
 これを見ると脱原発については私どもの主張に沿ったものになってきている

 全体の17基のうち、老朽化している8基を即時閉鎖する

 昨年政権が稼働期間延長の決定を行いましたが
 この決定は撤回されます

 また、運転期間の短いほう、新しいほうの原発も、2022年までに段階的に閉鎖していきます

 脱原発の分野では以上の分野のような方針を政府は取るようになってきたが
 他方で再生可能エネルギーのほうは、原発の稼働期間を長くといっていた昨年に行っていた35%と
 さらに稼働期間を短くする今年は目標が変わっていない

 また、まったくエネルギー変換効率の高い基準を設けることなしに、化石燃料の発電を進めようとしている
 それによりガスでなく石炭火力のほうをすすめていく可能性が高いです

 ドイツは2020年までに、温室効果ガス削減を、1990年比で40%まで下げようという目標を掲げたが
 EUの2020年までの削減目標は20%のままです

 さていま紹介したのは政府の方だが、緑の党がどういう要求を掲げているかです
 政府と同じだが、8基の原発即時閉鎖

 これまでわれわれは稼働延長の撤回を要求してきました

 2020年よりもっと早い時期に脱原発を実現できると考えている
 政府が当初言っていた2040年と2020年とどちらがいいかと言われると当然2020年

 再生可能エネルギーの2020年の割合目標を35%ではなく40%以上と掲げるよう要求しています

 また、効率というものを高さを条件に加えることにより、火力発電所、石炭火力ではなくガス発電所の普及を要求していく

 また、温暖化防止プロセスを国際的に推し進める一助とするために、EUの共通削減目標として、20%ではなく
 日本は25%だったと思いますが
 30%にすべきと要求しています

 また、私たちはエネルギー効率、省エネの目標を拘束力を持つ形で欧州全体で掲げていかなければならないと
 2020年までに20%を、EUで拘束力を持つ目標として掲げることを要求しています

 ドイツの議論はどういうものなのか
 政府と私どもの立場の違いを紹介できたと思う
 
 何十年も原発の問題は私たちの国では意見の対立を進めてきたが
 福島の事故を受けて全政党が賛成された形で脱原発が成立します

 しかし、そこに至るまでの、道のり、これからの道のりに関しては
 高層として政府の持つ方針と、緑の党の方針はかなり違うことがお分かりいただけたと思う
 10年間大変な変化があった。今後10年も大きな変化がある
 10年後講演会が開けるなら、相手側が与党となっており、その考え方の変化が説明できることを祈っています(会場笑)


 その2に続きます。

2011-05-21

M1春 授業確定

 春学期の授業が確定しました。
 「多すぎないか?」「毎日学校行くって、仕事は大丈夫なの?」「ヒマなの?」などとあたたかい激励の言葉を各方面から頂きましたが、慣れないながらも頑張りたいと思いますのでよろしくお願いします!

 基本的な考え方は、
 1)6科目必要なコア科目はなるべくとる(M1春4科目、秋2科目(以上)の予定)
 2)MOT必修、モジュール必修はなるべくとる
 というところで、なるべく先に、「これ取りたかったけれど他に取らなきゃいけないものがあるから取れないな……」という事態が訪れるのを防ぐことに主眼を置いています。
 で、空いたところを興味ある科目で埋めると。こうしてみると、戦略・マーケ系が多く、数字関係を避けているところが見て取れますね。いやはや。


 月7 デザイン&ブランドマネジメント (MOT専門/モジュール必修)
 火前 実践競争戦略 (MBA専門)
 水前 マーケティング (MBAコア)
 木7 新商品開発マネジメント (MOT専門/モジュール必修)
 木8 経営と技術 (MBA専門/MOT必修)
 金7 プロジェクト演習
 土1 企業の経済学 (MOTコア)
 土2 経営戦略 (MOTコア)
 土45後 マーケティングと競争戦略 (MBA専門)

 集中 マネジメントゲーム(MOTコア)

2011-05-12

対談「日本復興に向けた企業の役割」柳井会長×WBS内田教授

 柳井会長の講演に引き続き、柳井会長とWBS内田教授との対談がありました。

…………

う(内田教授):最初に私のほうから対談の内容にはいるまえに
  柳井サンゴ自分からおっしゃいませんでしたが
  震災に多大な寄付をされましたがその辺の思いをお聞きしたいなと
  今日一番感じたのは日本への愛情、こういうとこがダメという強い危機感と
  そういうところと復興支援の思いは共通するのかなと

や(柳井会長):やっぱりこれ、すごい危機に今いるんじゃないかと思いまして
  あの、震災が起きた時に、思ったことは
  これ日本にとって最後のチャンスになるんじゃないかなと
  20年間成長しなかったんで
  その時に震災地ができるだけはやく復興しないといけないと思った
  東北地方でも、北関東でもかなりの店舗があって
  150店舗ほどしめていた
  非常に残念ですが、社員は全員無事だったんですが
  家族の方、ご両親とかご兄弟、数十人なくなられた
  大震災で家族の方が、神戸でもあまりいませんでしたが
  しかも原発の事故も発生している
  自分ができること、会社ができることが精いっぱいやらないといけないと思った 
  我々自身は日本を代表するブランドだし、代表する企業だと思っているので
  我々が真っ先にやることで、ほかの企業や個人が追随してくれればいいなと

う:知ってらっしゃる方も多いと思いますが
  企業として数億円、柳井さんも10億円の規模をされて
  金額ではなくて意思決定が3月の15日だか
  そのスピード感というのはグローバルで経営されている方のスピード感だと
  それくらいの思いや危機感も強かったんだなと 
  今日の話で日本に対する強い問題意識があったが
  ユニークだと思ったのは、グローバルスタンダードがいいとおっしゃっているんでもなく
  日本企業がいいと思っているんでもなく
  ファーストリテイリング流でめざすんだと
  一方で日本人にはいろいろな課題があると。内弁慶や競争を好まないところ
  武器は身に着けるが、ベーシックなところは技術や品質
  そういうところに立脚した戦略を作っていくんだと
  あとビジョンと戦略がうまくリンクしていて
  10年間で5兆円の売り上げと1兆円の利益を出すと
  戦略がないと大風呂敷になる
  ブレイクダウンをするには頭がいい人には難しい話じゃないが
  面白かったのは、それをやるためには世界の大都市で存在感No1になるんだと
  ビジョンをオペレーションに落としてくことについては、ある種の天才なのかなと
  その2点に関してそうだとかそうじゃないとか

や:会社とかブランドとか店とか商品とか理解してもらおうと思ったら
  世界中でショーケースみたいなところがあると思う
  あるとしたら世界で大都市
  NYの話をしたが
  一番最初出店したニュージャージー
  なんで売れなかったかというと、知られていなかった
  知られていないものは売れない
  そこそこの店じゃダメなんですよね
  本当にいい店を最高の立地につくっていく
  世界一になるなら一番いい場所に一番大きい店をつくる
  その周辺に店を作っていくという、単純なこと
  内田さんは概念のほうから入っていくので
  ぼくらは事実から入っていくので、結果として概念がある
  そういうことを実務のほうから生み出す能力を、日本の企業経営者はもっとやらないと
  秀才タイプの人が多くてよくないんじゃないかと思いますが

う:コンサルや学者は後付で考えるから楽な商売だといわれるが
  結果を出さないと次がないので楽でもないが

  例えば同じようにうまくやっているのはアップル
  アップルストアは銀座の一等地
  渋谷は公園通り
  いずれにせよ一等地に
  マクドナルドも一号店も銀座
  ショーウィンドー効果はなるほどなと
  もう少し聞いてみたいのは、どこからグローバルというのを意識されたか
  最初は日本でやられていたが
  延長上でやって違うなというターニングポイントはあったんでしょうか

や:我々の商売は、あれですね、製造小売業で、自分たちで企画してチェーン店作って
  アメリカとかヨーロッパとかのアイディア
  商品を中国で作っている
  そういう小売の中で、あと僕の転機は
  香港で86年くらいにバイイング事務所を作って
  話をしていると、彼らは国境がない
  国境がないほうが商売はしやすいと思う
  あといろいろな先例があって
  アップルがそういうストアを作っている
  アップルの取締役にGAPのひとがいて
  新しいブランドは新しいところにおかないといけない
  そういうのを見ているのに、日本のハイテク企業が
  ソニーストア、キヤノンストアみたいなのを世界の一番いいところに作らないのかなと思います

う:同感で、ソニーは銀座の先進的なところがあって
  もっとブランドと結び付けていけばあんなにアップルの後塵を拝さなかったのかなと

  企業の役割について聞きたいが
  日本企業のメルトダウンというのが印象的で
  これがさらに口実になって失われた20年が30年40年になって
  カルタゴみたいになっちゃったらさびしいなと
  変革の機会を点がくれたと
  ユニクロがやられているところはわかったんですが
  企業で働くパーソンをみていて、こういうところ変わらないと通用しないぞと
  お聞きした理由は、企業としても個人としても内弁慶
  大変な危機感を持っていまして
  変わらなきゃいけないという方が今日来ているという前提で
  アドバイスなりご意見をお伺いしたい

や:同じようなことが我々の企業や社員にもある
  管理者として外国に行く
  店長やSVみたいな人が行くが
  その時に、最悪なのは、自分たちで作業はするんですよね
  日本人は上司が率先垂範してやっていく
  与えられた役割、これは管理職としていっているんですよ
  日本は階級差がない国なので、そこが裏目に出ている
  命令したら悪いな、みたいな
  でも管理職は命令する人ですよね
  やっぱりこれ、日本人や日本企業はまず自分たちが中心になって
  自分たちがHQになるというそういうことが必要だということと
  特に海外の人、日本以上にあれなんですよね
  上役のことを気にする
  絶対に上役としての仕事を完全にやることだけをやると
  下の仕事奪うことはよくないということと
  お願いなのは、我々の社員もそうだが
  海外に行って日本人だけでつるまない
  できるだけ日本語で話をしないようにしないとまずいというのと
  かならず人の輪を作る
  日本人の輪じゃなしに
  現地の人の輪を作らないとうまくいかない
  特に海外に行かれている人は、グローバルに生きると
  言葉じゃなくて、グローバルで活きることを覚悟しないと
  今の延長線上でグローバルに行けるとは思えない

う:その前に一方で、世の中でそういう話をしていると
  どこどこはできるがうちの会社は無理だと
  そういう風に考えた時点で思考停止していて
  うちの会社にも柳井さんがいたらなみたいになるので
  最初にファーストリテイリングにも苦労された方がいて
  どんなふうに新しいやり方をやっていったのか
  話は分かったけれどまねできないと思っている方が多いんじゃないかと

や:できますよね?(会場笑)
  海外では皆さんよりも能力が悪い人が、皆さん以上の仕事をしていると思う
  日本ではビジネスチャンスは少ないと思う
  日本だけでは生き残れない
  たまたま日本といういい市場があったから生き残っただけ
  僕は過去にいろいろなことを経験していて
  生まれた宇部、石炭の町。海底炭鉱というのがあった
  石炭から石油に代わるということで
  炭鉱が廃坑になる
  労働集約的産業なので、炭鉱の町があって
  小学校が全部廃校になって
  中学校で友達だった人がみな違うところに行く
  宇部市の人口も4万人減った
  宇部というのは炭鉱と工業化、沿岸部が全部工場だった
  セメントとか、ガラスとか
  昼間だと、セメントが降ってくる
  今の中国みたいな
  それもいまは工業地帯ないですよね
  僕は商店街に住んでいたが
  郊外に代わっていったので、シャッター通りになっている
  日本がそうなる可能性があるとしたら
  そうならないということと、企業経営しているひとや若い人は
  僕は縁起でもないんですが、大震災の後こういうことを言うのもどうかと思うが
  新年のごあいさつで、チェンジオアダイといったんですよ
  変化しなければ死
  そういう状況だと思います
  日本市場だとそういうことになるとおもう
  海外に出てみると、東京の銀座と同じこと
  日本のブランドほとんどないでしょ
  全世界そうなんですよ
  シンガポールも上海もパリもNYも
  どんどん出ていかないと、すきとかきらいとかじゃなくて
  そうじゃないとあなたがビジネスマンとして終わりますよと

う:チェンジオアダイは同感で
  日本に楽観していないが
  日本がダメだから頑張ってもしょうがないとなると縮小均衡で
  国がダメなら企業ががんばる、企業がダメなら俺ががんばるとしないと
  Win-Win-Winは20年前に終わっている
  最初に目覚めたのは企業
  企業の業績は増益基調で
  日本はこう、企業はこうで、でも個人は、給与増えたという人はあまりいなくて
  次に個人が目覚めてその会社を変えていくか
  変えられないなら自分が成功できるところへ移るくらいの気概が必要というのが持論
  私は無理という人はそれはそれでいいが
  沈む船に残るという意思決定をしたんだから、結果は甘受しないといけない
  柳井さんがおっしゃることと近いのかなあと
  企業としてというより個人として
  私も早稲田に来て、学部の学生はイメージと違って
  三菱三井住友みたいな会社に生きたがあると
  あと転勤が嫌だから東京で終わる企業に行きたいと
  お前それ死にたいということじゃないかと(会場笑)
  そういう学生が早稲田にも増えている
  カツを入れていただきたい(会場笑)

や:若いころは勉強しなかったが
  社会に出て変わった
  学生の人にお願いしたいのは
  社会に出て何をするかを早く決めないといけないということと
  社会に出るというのは安定とはほどとおい
  今までは保護者がいるが
  独り立ちしないといけない
  その先が嵐で沈没しそうな船にいる
  荒海でも泳げる能力を付けないと生き残れない
  もし自分で泳げたり
  沈没しそうな船を回復できればいい将来が待っている
  グローバル化が始まったばっかりで
  日本だけ見ると暗いが
  世界中で見たら明るい
  若い人に怒ってもらいたいなと
  大人に、なんでこんな社会にしたのかと
  こういうことを変えてくださいと
  若い人が変えられるような世の中じゃないとまずいと思うし、そういう時期だと思う
  国とか行政に頼れないですよね、人間は、企業は
  自分たちで国とか行政を変えていかないといけない
  変えられないなら自分たちがまず変わる
  そうじゃないと、皆さんの将来はものすごいくらいですよ
  皆さんが小さいころ、皆さんの両親の報酬はあがっていない
  そんな国は日本ではアジアだけ
  こういうことを変えていこうということを決めないと、沈没船と沈みますよ
  国が沈んでもあなたは生きていかないといけない
  もっと貪欲になってもらいたい
  社会に出たら現実問題としてわかると思うが
  その時思い出していただきたい

う:時間になりましたので
  話を聞いて心強く思ったのは
  世界にマーケットがあるからグローバル企業になると字面ならそうみえるが
  新しい日本の会社ですと
  日本の会社ということにとどまって、自分たちのやり方で世界を目指すというところに
  日本企業への示唆や激励があったのではと思う。
  本日はありがとうございました

ユニクロ柳井会長講演02

 49年に宇部市で、既製服、スーツとかネクタイとかを売る紳士服店をやっていました
 ユニクロ1号店は84年、広島の裏通り
 その当時私夢として、できないだろうと思っていたが、アメリカのリミテッドとかGAPとか
 のようになりたいなと思っていました
 こういう風になりたいなという、そういうものがあったというのが
 日本だけじゃなくて世界にあったのは、良かったんじゃないかと思っている
 発見ということで、それまで商店街の店とかで営業する店だったが
 初めて郊外店を作って
 ファミリーとかカップル客
 車で来店する
 あらゆる人に売れるんだ、と思いました
 あらゆる人に打ったほうがビジネスチャンスが多い
 いままでは日本中のあらゆる人だったが、これからは世界中のあらゆる人に打っていきたい
 91年の秋からチェーン展開を始めて
 94年に広島証券取引所に上場しました
 原宿でフリースブームがあって、全国ブランドになった
 日本では断トツの一位です
 
 世界にかけるには、ブランドが必要だと思う
 ここの服は、社員は、何が違うのか
 ブランドは企業活動そのもの。歴史、現在、未来への志向、全部を含んだもの
 世界へ賭けていると同時に未来へ賭けている
 ブランディング、現在進行形
 未来にも進行するということなので
 ブランディングが必要だと思う
 日本の企業はこの辺が非常に弱い
 一番強いのはヨーロッパのラグジュアリーブランド、アメリカのハイテクブランド
 なんで強いかというと、これがないと世界に出ていけない
 お客様が商品を買うのは、スペックとか性能とか昨日じゃなくて
 感情と共感
 ここだったら大丈夫じゃないか、こういう経営者、社員なら大丈夫じゃないか
 信用、信頼、そういうことだと思う
 どの会社がどういう思いで作っているのか
 どんな人がどんな人から買いたいのか
 そういうことが一番大事

 良い企業になりたいと思っている
 良い人が経営していて、良い店で良い販売員から良い商品を変える、そういうものだと思う
 規格製造販売全部やっている
 企業に携わる人が、そういう思いを共有しないといけない 
 社員全員が良い製品を良い環境で売っているか、そういうことが大事
 グローバル展開をするということは、我々は何者か、どこに向かうのかはっきりさせるのと
 グローバルにその国を代表するブランドになる
 お客様はNo1のところから買いたい
 たとえば、スマートフォンならイPhoneとか、ラグジュアリーブランドならエルメスとか
 だったら、一番いい商品を一番いい店で買いたい、そういうことを確立しないといけない
 日本の強みは革新的な技術だとおもう
 それと、品質、日本の消費者ほど品質にうるさい消費者はいない
 あらゆるプライスあらゆる商品を通じてそう
 これはすごい強みになる。あとものすごく細かい
 糸くずがついているだけですごい気にする
 少ししわになっているだけでだめだとおもう
 日本の店頭ほどきめ細かくやっているところはない
 経営における単品管理
 商品だけじゃなくて、あらゆることを小さく考えて単品管理するには日本人は卓越した能力を持っている
 こういうものを強みとしてやっていきたい
  
 革新と挑戦ですが
 たえざる挑戦と自己革新をやっていきたい
 卓越したもの以外は世界に出て行ってもダメ
 いいものだから評価される
 平凡な製品は世界じゃ売れない
 産業をやり変えないといけない
 世界に出ていくのは、自分で自分の産業を作っていうr
 いろいろな企業があると思うが
 それぞれの企業のお思い
 すごく評価れている企業とかブランドとか
 自分たちで自分たちの産業を作ろうと思っていると思う 
 われわれもファーストリテイリングというさんぎょう、ユニクロという産業を作らないといけない
 そのためにはビジネスのプロセスを確信しないといけない
 ヨーロッパの企業は、古い部分はあるが、昔から通用する古い部分 
 あと新しい部分がかならずある
 古い伝統と新しい部分、両方持っていかないといけない
 古い日本じゃなしに、新しい日本、新しい方向性を作らないと世界に出ていかない
 
 判断と実行
 正しい判断を迅速にしようと思ったら
 経営理念の紙を見てほしいが
 紙に書いてあることは皆様の会社にも通用すると思う
 私はその会社独自の経営理念というのはほとんどないと思う
 大規模に世界でビジネスやろうと思ったら
 国でいえば憲法
 だったら世界中のどこでも通用するものじゃないと
 世界中の人が参加して一生懸命やろうと思わないとおもう
 で、その時に考えること
 行きつく先はどこか、最終的にどのようにしたいのか
 最終的にこの会社はどうなるか 
 そういうことがはっきりしているかどうか
 最短で10年後どうなるかを決めないといけない
 その次に5年、3年計画を作るが
 会社の若い人が計画作るのに1年かけるみたいなことを言うが、やめてくれと言っている
 10年後どうするか、今季どうするか、今やっていることが10年後につながることが一番大事
 
 グローバルワン全員経営ですが
 世界で一番いい方法で、全員が参加してやっていく
 いつも言うのですが、日本でも中国でもフランスでもアメリカでも
 アメイカはこういう理由で違うから、中国は違うから
 でも経営の原理はいっしょだったら
 ニュアンスならいいと思うんですよ
 でも本筋では絶対に妥協しないように
 お国柄とかは一切関係ないように
 
 世界に一つの会社になるということですが
 グローバルワンは、グローバルで一つのプラットフォームを作るのと
 マイクロマネジメント
 ものすごく小さい単位で経営しないといけない
 そのためには強い本社と強い現場がないとダメ
 よく日本の企業だと、トップダウンはいけないとか
 あるいは西欧だと、現場よりも経営者といわれるが
 これは、両方ともないとダメですよね
 で、特に日本の企業
 グローバルヘッドクォーターの経験がない
 そうだとすると我々が鳴らないといけな
 だれかが、社員以外がつくりましたからやってください、というのはあり得ない
 グローバルヘッドクォーターを自分たちでやろうと
 来年3月から英語を公用語化しようと思っている
 経営幹部もどんどん採用していくと、日本語じゃとてもコミュニケーションできない
 日本語はビジネスでは非常に、グローバルではマイナスだと思う
 日本語を捨てようとは思っていない
 文化は日本語からきている
 DNAは日本語からきていると思う
 でもビジネスでコミュニケーションしようと思ったら英語じゃないとできない
 それと同時に、中国の人のもフランスの人にも英語の勉強してほしいと思っていて
 何千件とか中央集権じゃできない
 毎日お客様が店舗でああでもないtいうんですよね
 各店舗が対応しないといけない
 地方集権、地方分権が両立しないとできないんじゃないかと思う

 我々過去成功してきた要因があると思う
 自分でいうのも面はゆいが
 企業姿勢、リスクを持ってやってきた
 どういうことかというと、我々今ですね
 世界で一番売れる店の一つがNYのソーホー、日本でいう原宿に相当するが
 1000坪の店がある
 ソーホーの百貨店が一つあるが、それ以外だと我々の店が一番売ると思う
 そういうところに1000坪の店をどうして出したのか
 普通の経営者なら、それ出店しないと思う
 まず米国に進出しようということで
 NY郊外のニュージャージーとかのモールに出品した
 まったく売れません
 で、たまたま我々の、米国の本部が、ソーホーにあった
 売れないなということで
 在庫をどうにかしたいなと
 たまたま繁華街だったので、隣の空いてるビルがあるので、ちょっと売ってみようかと
 したら、びっくりしたんですが
 郊外のショッピングセンターの、何倍か売れた
 ここに出店しないといけなかったんだなと
 出店場所探していたら、ソーホーの一番いい場所に1000坪の場所があった
 2月に契約して11月にオープンした
 普通2年間くらいかかる
 いろいろな認可とか工事の業者位の質とか
 ものすごく金がかかったんですが
 我々の商売はNYでもできるんだなと
 企業姿勢とか勇気とか経営、それをやりきった社員の質
 ローコスト経営は関係ないん瀬宇賀
 びっくりするような金額をかけて
 割増金額をバンバン払わないと、突貫工事なのでやってくれない
 そういうことが成功するためには必要だと

 時代性と革新性
 過去に記憶に残っている商品は、フリースとかヒートテックだと思うんですが
 フリースはアウトドアの製品ですよね
 アメリカの商品を売っていたが、もっと低いプライスで売ろうと始めたら
 すごく爆発的に売れた。ヒートテックも
 女性であればババシャツみたいなのがあったし
 スポーツ用もあったが
 我々は、すごく潜在需要があって、そういう風に新しい市場、時代性と革新性がどこにあるのか
 顧客の潜在需要、どこにあるのかを考えて
 フリースは、インドネシアで原材料を手当てして、中国で縫製した
 いまのヒートテックだと日本の技術で日本の原料、これを中国で、一緒になってやっていく
 こういうことが我々の成功要因だということと
 よく誤解されているが
 中国の工場はすごく近代化されていて
 ほとんどの工場は何千人~何万人がいて
 最新の設備で
 大きい工場だと工場の中に学校がある。村が向上になっている
 元々が国営企業の払い下げ
 村の青年団長が工場長とか経営者になっている
 中国の工場の経営者は優秀で
 国会議員になっている人が、取引がある、60社くらいしかないと思うが
 3人ほど人民代表になっている、そういう優秀な経営者
 そういう工場と一緒に成長できたのが成功要因
 世界中のそういう経営者といかパートナーシップができるか

 いまから類のないことをやっていこうと思うので
 全社的なことができるのと、実行力があること
 考えることは大事だが、実行できないといけない

 つぎのユニクロの服ということで話したい
 新聞の宣伝で、一番下にMade For ALL と書いてある
 あらゆる人のために作りましたと
 我々は所得にとらわれない服
 なんか所得の低に売ると思われているが
 高額所得者の人のも買ってもらえる安い服、ライフスタイルにとわられない服
 センスの高い人のも買ってもらえる服
 国籍、住む地域にとらわれない服
 そういうことだと思います

 発展の段階
 我々製造小売業、アパレルの製造小売業をSPAというが
 GAPとかリミテッドが第一段階
 第二段階はH&M、ザラ
 トータルコーディネート、スタイルの精度
 我々がやりたいことは第三段階
 世界初のあらゆる人に売れるコンセプトとかコンテンツを開発して
 革新的な技術とイノベーションで、高度な技術を持っている企業と共同開発をする
 パリならパリで地域を代表する企業にならないといけない
 ユニクロという企業をグローバル展開できるなら
 上海の人は、上海の企業だったのか、と思わないといけない
 思うと同時にグローバル化していくという難しいことをやっていかないといけない
 われわれユニクロの使命だが
 革新的なカジュアルウェアを開発して、世界中の人々の暮らしを豊かにしたい
 ユニクロは、あらゆる人が良いカジュアルを着られるようにする新しい日本の会社です
 そういうことを発信したい
 世界中の国でその国を代表する企業になることを両立しないといけない
 ファーストリテイリングのほうですが
 我々のステートメント、服を変え、常識を変え、世界を変えていく
 世界で唯一の、常識を変えとか世界を変えているといっている服企業は我々だけはと思う
 常識を変えて世界を変えていく子でしかグローバル化できないし
 そのためには本当に良い企業を作っていく
 ヨーロッパで、あなたの企業は本当に良い企業ですか
 良い企業以外は我々の国に来てほしくない
 社会に貢献できる企業以外は我々の国に来てはいけません。といわれた
 
 時間になりましたので、つたない講演で申し訳ないが
 私の講演を終わりたいと思います
 ありがとうございました

ユニクロ柳井会長講演01

 本日の「早稲田会議」でユニクロ柳井会長の講演がありました。
 その内容につき、記します。

………………

 背が低いものですから、だいたいマイクを前倒しします
 柳井です、よろしくおねがいします

 わたし、紹介ありました通り、40年前卒業させていただきまして
 優等生ではなく劣等生で
 今日私が尊敬している本田総一郎さんの親友である井深さんのホールで公演できるのは光栄であり感激しています
 内田先生との対談も楽しみにしています

 今日ですね、我々のグローバル戦略についてお話ししたいと
 第一に、私1か月前に上海と北京に行って
 その時、大震災後だったので、今までに感じていなかったことを感じました
 どういうことかというと、特に北京、今までと全然違う
 高層ビルとか再開発とか、碁盤の目のような大きな道路
 新しい大都市とはこういうものかなと初めて思いました
 それまでは単に大きい都市と
 日本に帰ってくると、街が真っ暗なんですね
 なにか古いなと
 なにか昭和を感じさせる
 震災ということで自粛していたので電気を使わない
 町は電気がないと街にはならないんですね、これ
 これはちょっとまずいなという

 それと同時に、アジアの中心は東京でしたが
 北京上海香港シンガアポールに移るのではという危惧を感じました
 われわれの会社、外国人の人が多いが
 出国して日本に帰ってこない
 外国のテレビでは地震と津波と原発という3連発で
 日本は終わりだみたいな
 そういうことがあったので
 特に若い人のご両親が
 直接本人や会社に電話かけてきて、とりあえず帰って来いと
 西欧人は地震の経験がないので
 地震があった瞬間に帰ると
 止められないということになりました

 次のところですが
 不景気になって日本がメルトダウンする可能性が出てきたというのと
 日本人と、日本の企業が救済を受ける生活保護世帯になる可能性が強いと感じました
 商業をやっている人間は、活気を出して元気よくやっていかないといけないということと
 起業、個人としてはどんなときにも生き残らないのといけない
 そのためには世界に出ていかないと、成長できないのと
 世界に出ていくには突出したものがないといけないと感じました
 
 3.11は岐路ということですが
 日本はそういう国になるのか、世界で成長できる新しい日本企業、日本人になる岐路なのではないかと思いました
 より具体的にいうと、15年前くらいから、ひょっとしたらヨーロッパのポルトガルのようになるのではと思っていました
 でもひょっとしたら英国病を脱した英国のようになる
 あるいは0から建国して日本を先生としたシンガポールのようになる
 あるいはまったく別の国になる
 恐れを感じていまして

 やはり清くつつましやかに生活をしたらいいんじゃないかというのが若い人に広まっていて
 本当にそれでいいのかということですね
 競争しない個人、頑張らないきかた
 競争することは遅れているんじゃないかと思われているので
 本当にそうですかと
 起業がほんとうに内向きになっている
 首相が1年交代で変わったり
 明確な方策が打ち出せない行政
 実行力が劣ってきているのではないかと
 我々の国は官僚社会主義国家
 建学精神と全く逆になっているのではと
 もう一つ残念ながら、じり貧で安定した日本はあり得ない
 静止した日本はあり得ない

 その次のページ、世界に出ていかないんじゃないかと思います
 二十何年間、我々は眠っていたんじゃないかと
 ヒトモノカネ、果たして日本にあるのか
 日本だけで十分なのか
 世界に出ていかないといけないんじゃないかと思いました
 どうしてかというと
 皆さんも認識されているように、長期の停滞
 90年代以降停滞している
 バブル前に停滞していることもあった
 バブルは成長しているようにとらえられるが成長ではなくて
 価値の膨張が起きたんじゃないかと思う
 その時分から凋落を始めた
 でも20年はあまりにながい
 日本はすごいいい立地にある
 アメリカとアジアの中間
 でも立地を活かしていない
 昭和が終わってもう23年
 後ろの大学生の方が成人になる前から昭和が終わっていて平成になっている
 でもだんだんラテン民族に近づいてきたのではと僕自身思います
 ものすごくおとなしくて保守的でアシタマニアーナの国になってきたのではと思います

 世界は超情報化社会を実現し終えている
 それが現在じゃないかと思います
 1980年代、あるいはその前にPC、こういうものが作られて
 当時の我々世代かそれいこう、すべての人の指先にコンピュータを、そういう夢が実現した
 いまはスマートフォンとか、そういうもので世界中のあらゆる情報にだれでもアクセスできる
 そういう世の中になったと思う
 
 アジアの時代なんじゃないかと思います
 ヨーロッパで工業革命が起きて、米国に行ってフロンティア
 東から西に行って、それが日本に来て、どんどん西に行ってアジアへ行っている
 発展途上国の世界への影響力が強くなったと思う
 安定しているのは日本だが、古い日本はまだあるんじゃないかと
 文化の面ではいいが、ビジネスの面ではまずいと思います
 村社会とかなあなあ主義とか
 規律とか向上心がないとか
 世界を知らない、知ろうとしない
 完全にグローバル経済になっていると思うが、認識している人が、自分のこととして
 自分で行動する人が非常に少ないと思う

 自己保身ということで
 これだけ書いていいかと思ったが
 東電とか聞いていると、自己保身以外の何物でもない
 この国の行政はどこにあるのか
 企業で大事なチェックアンドバランスができていないんじゃないか
 正しいとはどういうことなのか、ができていない

 日本人のDNA、ここにかいてある忍耐心とか真善美、利他主義とかチームワークとか
 日本人のいいところを、もっと強くしないといけないと思う
 グローバル化する、特に日本人と日本人企業がするということは
 強い点をより強くする
 といったことじゃないかと思いますし
 悪い点が出ないように

 戦後、バブルがはじける前からそうだったが
 日本人がかなり物質主義になってきたともう
 ぼくが、早稲田に入学することが、おぼっちゃまといわれるとむかっときたが
 いまは、ポパイとかホットドックとか
 おぼっちゃまとかお嬢様がほめことばになっている
 こういう世界はないんじゃないか
 旦那商売というか、番頭さんが仕切るほうがいい
 オーナーが経営するほうがビジネスはいいと思う
 安心安定安全、こういことばかり求めすぎたと思う
 変化しないことを前提にしている
 これはよくない
 企業は変化することが前提じゃないといけない
 勇気とか改革とか妥協しないこと
 本音で意見の対立、を恐れないこと
 僕もその傾向があって気を付けているが
 相手に合わせて対立しないんですよね
 現実は直視して、課題を解決しないといけない
 ビジネスは課題を解決することだと思う
 
 我々の目標は、世界で一番早くグローバルのリテイラーになりたい
 3年後くらいじゃないとできないと思うが
 毎年世界中で大型店舗を300点作っていきたい
 来年新入社員1500人とる
 日本人は300人。いままでも300人とってきた
 いま目の前にすごいビジネスチャンスがあって
 日本の市場の何十倍
 であれば外国人の社員を採用しないといけない
 そういう人々が1200人
 くらいは取っていかないといけないと思う
 
 いまグローバルワン全員経営を上げてやっている
 日本のいいところを表している言葉だと思う
 日本文化の一つのいいところは、あらゆる文化、昔は中国の、で、明治以来ヨーロッパ
 戦争が終わって米国の、あらゆる文化を知っている国民はあまりいないとおもう
 こういうことができた、すごいDNAだと思う
 グローバルで一番いい方法でやっていきたい、それがグローバルワン
 全員で経営していこうと
 日本はヨーロッパや米国と違い、階級がない
 ヨーロッパや米国では、自分はどの店、どのブランドというのは、クラスを象徴する
 日本はそれがない
 それと、グローバル化しようとしたら
 真剣さと、相手を思いやる。矛盾するんですが
 文化をつなぐのは矛盾することを両立しないといけない

 前期売上高が100億USドル
 8200億円
 経常利益は15億USドル
 1200億くらいの会社でした
 全世界の、ユニクロ以外のビジネスもありますので、2200店舗
 従業員が4万7千人
 日本中国韓国台湾シンガポールマレーシア英国フランスロシアアメリカ
 フランスと英国に企業があって
 ユニクロとかGUとかセオリーとかコントワーデコトニエ、プリンセスタムタム
 GUは世界で一番低い価格で売るという業態
 セオリーはユニクロの10倍くらいのプライス
 元々NYの企業で
 アメリカと日本で半分半分くらい
 アメリカのデパートで一番売れているブランド
 コントワーデコトニエはヨーロッパで300億くらい
 婦人だけなら非常に著名なブランドで、パリの人は皆知っている
 プリンセスタムタムはランジェリーブランドで、パリ中心100店舗
 
 我々の目標に入る前に
 お手元に経営理念の裏側に、商品と経営に対する思いがあると思うが
 なぜ今こういう思いみたいなことを言うというと
 グローバル化はこういう思いを世界中に伝えるということなのdえ
 我々がどういう思いで商品とか経営をやってきたかを話したい
 今でもカジュアルは若い人の流行だけのチャラチャラした安い服
 安物の服みたいにとられているが
 本当は違うんじゃないのか、打ち破ろうと思いました
 流行や小手先のデザインよりも、日常を楽に過ごせる老若男女が切られる普段着がいいと思いました
 エルメスとかヴィトンとかブランドの服と、ノーブランドの安いんだけど悪い服
 2つあると皆さん思っていて
 これを打ち破ろうと
 安いんだけれどやっぱいい服、本当にいい服を作ろうと思いました
 生産物流販売、自社ですべてをコントロールしないといけない
 絶対に手抜きなく、手間暇かけてやろうと思った
 われわれほど真面目に服を作っているところはないと思っている

 日本発で出ていこうと思ったら、西欧人と違う考えをしないと思う
 もともと着物の文化なんですよね
 服は伝統に裏づけらえている。あるいは文化に
 では日本文化はどういうことなのか
 われわれは後発で、追いつくにはどういうことを考えたらいいのか
 こういう風に考えました
 服に個性が必要なのか
 個性とは人に会って、服はそれを着る人が着こなして初めて個性が出る
 コーディネートの一環としての服
 あらゆるブランドにあう服を作ろうと思った

 昔、びっくりされるかもしれませんが
 繊維は日本の基幹産業だった
 繊維の技術はいまだに日本が世界一だと思う
 日本の強みは技術
 技術はあるが、商品化する、マーケティング、ビジネスにする、システムにする構築力は日本人は足りない
 ユニクロを作った時分、アメリカのベンチャービジネスが勃興している時分でしたので
 ベンチャーのように大成長できる
 シリコンバレーで今のグーグルもそうだと思いますし、アップルもMSもシスコも
 同じように我々も成長できるのではと思いました
 彼らはアメリカだけじゃなくて、世界中を対象にして
 世界中でスタンダードを作ろうと
 我々もできたらそういうことをやってみたいなということで

 そこでこの我々の目標は、いま世界のだいたい4位
 H&M、GAP、ZARA、その次
 できたら世界一になりたい
 数字でいうと、こういうことかというのが、
 4万7千人の社員とやるには行き先がわからないといけないので
 そのために、世界一ということは世界中の大都市で存在感がNo1
 ラグジュアリーブランドはそうですよね
 銀座でもパリでも上海でもシンガポールでもそうですよね
 存在感がNo1になる、こういうことが必要だと思った
 今から成長していく
 いまも成長しているが
 10年たったらアジアの国々は様変わりだと思う
 アジアで圧倒的なNo1になりたい 
 世界でNo1になるというのは、今はヨーロッパや米国の企業だが
 アジアの会社がNo1になる時代だと思う
 そのためにはアジアの中に深く入っていかないといけない
 ブランドはその国の文化の背景がある
 そのためには日本で断トツでNo1でないといけない
 日本でNo1じゃない企業が海外に行っても存在感がないと思う
 日本でNo1,アジアでNo1、世界でNo1になるというのをやっていきたい

2011-04-25

ピジョン・マーケティング

 先日独立系生保・ライフネット生命保険の岩瀬副社長の講演を聴いてきた(詳細は
前回エントリに)。同社は販売チャネルをおばちゃんからネットに変えることにより
低料金の保険を販売している会社なのだが、最初はやはりなかなか知名度が高くな
く、集客に苦労していたとのこと。

 その知名度を上げるきっかけとなったのが、一つのプレスリリースである。

 ■徹底した情報公開を目指すライフネット生命保険、付加保険料率の全面開示へ
(2008/11/21)
  http://www.lifenet-seimei.co.jp/newsrelease/2008/1304.html

 これまでどの保険会社も公表してこなかった、純保険料と付加保険料、つまり保険
料のうちいくらが加入者に支払われる金額になるのか(残りがコストと利益)を公表
したことにより、業界は蜂の巣をつついたような騒ぎになり、同社の知名度は一気に
あがったとのこと。


 そして、もう一つ知名度を上げるきっかけになった記事がある。
 
 ■ハトが選んだ生命保険に入る/@Nifty デイリーポータルZ(2009/7/24)
  http://portal.nifty.com/2009/07/24/a/

 デイリーポータルZとは、アルファブロガーアワード(*)も受賞した、愉快な記
事を載せているサイト。これはその記事の一つで、ハトがどのマメを食べるかで保険
金額を決めよう、というもの。そこへライフネット生命保険の出口社長自らお茶目な
テイストで出演したところ、問い合わせが急拡大した、ということらしい。


 これだけ見るとデイリーポータルは高い効果が得られるパブリシティサイト、とい
う風にも取れるのだが、基本このサイトの記事で何かを宣伝しようとしている気配は
見られない。最新記事のタイトルを見ても、

 「エレベータの開閉は同時押しで開くのでは」
 「意外材料食品を探る」
 「親の奇行」
 「埼玉の県鳥、シラコバトを見てみたい」
 「ジャンプの感想をWEBで無料公開!」
 「店内に県境がある店めぐり」
 「ラジオ体操で万歳シーンは何度取れるか」
 「玄関開けたら5分で古墳」
  http://portal.nifty.com/

 などと、とてもパブリシティを狙っているとは見られない様子である(ハトが好き
な様子はある)。


 例えば雑誌の内容でいうと、記事と広告では読者の信頼度・注目度が違うので(広
告ってちゃんと見ないですよね)、記事の体裁を装った「記事広告」というものが
あったりする。有名人のインタビューといった体裁をとりつつ、内容は特定の製品や
サービスを褒め、ページの隅に広告マークが入っていたりするようなものであるが、
これもやはり記事よりは読み飛ばされる可能性が高い(震災直前の「日経ビジネス」
に、福島第一原発についての記事広告が載っていたのを見つけたときには注意深く呼
んでしまいましたが)。

 であるので、やはり一番信頼度・注目度が高いのは記事で、そのため例えば広告と
悟られないような記事を作る「ステルス・マーケティング」という手法も存在する。
しかし、このデイリーポータルの保険の記事は、明らかに広告を狙っている雰囲気を
出しつつも(だって、社長が大きな社名のパネルを掲げているんですよ)、「笑い」
の構造に上手くはめ込むことにより読者側にはまったく広告を読んでいるカンジを与
えないという、新しい手法なのではないだろうか(新しいといいつつ、記事は2009年
のものですが)。

 これを、平和裏に広告行為をすすめることと、この記事に敬意を表して「ピジョ
ン・マーケティング」と名づけたいがどうだろう(そんなの新しくもなんともなく
て、先行研究が山ほどありますよ、みたいなときは教えてくだされ)。

*アルファブロガーアワード2010
http://alphabloggers.com/2010/#top2010media

MBA-C 岩瀬大輔さん講演会

 本日は、国内ビジネススクールの横断的な集まり、MBA-C のイベント、岩瀬大輔さん講演会・交流会に行ってきました。
 岩瀬さんはライフネット生命の副社長の方ですが、ハーバードビジネススクールを卒業されたのちに立ち上げられたということで、現在スクールで学ぶ我々に、非常に刺激的なお話をいただきました。以下エッセンスを。

…………

・みなさんにはリスクを取って日本を変えていってほしい
・ビジネスは、教室で学べることは限られている

・Blogを書いていたが、もともと文章はほとんど書いたことがなかった
 アセットにするために書き続けた
 よく時間があるな、といわれたが、予習の時間を削っても復習のためとして書いた
 1日1個でいいから気づいたことを書きとめておかないと(スクールの)お金も無駄になる
 (このくだりでよしBlog書くか、と思った方も多いのではないでしょうか?)

・(ベンチャーの成功に)ビジネスプランは関係ない。誰がやるか、につきる
 人がいい場合はプランがダメでも修正しながらなんとか成功することが多い

・大きな市場に、大きな非効率があり、大きな変化が起こる時にビジネスチャンスがある
 (それで保険会社が成功すると考えた)
・現在コントロールできるリソースにとらわれてはいけない。事業機会を執拗に追い求めるべき

・立ち上げ当初は顧客よりも仲間を集めるのが大事
・ビジネスプランは一言で言えるのが大事
 (ライフネット生命なら)「生保のおばちゃんをなくし、保険料を半分にしました」
・(ビジネスパートナーが)一緒にやって楽しい、というのが大事
 楽しそうに説明すれば稟議もとおりやすい
 ロジック:エモーション、昔は9:1だと思っていたが、今は5:5や4:6かと

・若者だけでベンチャーを作らないようにした
 米はベンチャーに「オトナ」が入っている
 大手生保出身でたまにふんぞりがえる人がいるが、そういう人はみなで諭す
・多国籍軍で戦うのが大事で、保険会社以外の人も入れた

・デイリーポータルの、ハトにからめた記事で反響が大きかった
 現在のコンシューマ・マーケティング:安い・高性能だけではなく、+αがないといけない
 「応援消費」というのがある
 安いことより、会社の経緯を行った方がよいのでは、と思った

…………

 岩瀬さんは同い年なのだが、東大在学中司法試験合格、ハーバード成績優秀者で現在生命保険会社副社長と、なんだかこちらは何周周回遅れなんだ、というカンジの方なのだが、参加者全員と交流の時間を作ってくださったりと、非常に気さくで近寄りにくさを感じさせない方。こういう「人間力」が、お話の中にもあったけれどもビジネス成功のポイントなのかな、と感じました。
 


※MBA-C
http://www.mba-c.net/
※ライフネット生命
http://www.lifenet-seimei.co.jp/
※Blog「ハーバード留学記」
http://hbslife.exblog.jp/
※Daily Portal Z「ハトが選んだ生命保険に入る」
http://portal.nifty.com/2009/07/24/a/

2011-04-24

110422 イノベーション・マネジメントモジュール ゼミガイダンス

 先生の入れ替わり等があることもあって、わがモジュール(専攻、みたいなものかな)はゼミのガイダンスがありました。
 来れなかった人のためというか、自分のための備忘録として内容を書いておきます。


■共通
・モジュールの想定は14~5人だったが、今年は21人と多い
 どーーーーうしても、というならM2から吉川先生に指導いただくことも可能
・MOTは「経営と技術」が必修であるが、2つあるうちよりMOTの核心に近い長内先生の方の講義を勧める
・ゼミは10人+11人と別れることを想定はしている。そうしたいとはいわないが


■デザイン&ブランドイノベーションマネジメント/長沢先生
http://www.waseda.jp/wbs/about/faculty_profile/nagasawa_jp.pdf
・特徴:-国際的教授
    -タイムリーで魅力的なテーマ
    -修了生の活躍
・テーマ:どちらかというとローテク側。高くても売れる製品。環境関係も


■イノベーションと価値創造/長内先生
・どちらかというとマスプロ製品
・文系-理系という壁があるが、WBSのMOTコースは下げている
・比較的若い先生に習うメリットは、修論を書く学生の気持ちに近いこと


■長内ゼミ次回(次々週)課題
・やりたいテーマをA4 1枚にまとめる
・話がシンプルなのが良い研究
・どういう研究で、どういう手法で、どんないいことがあるのか
・いいこと:実務的メリット or アカデミックなインプリケーション(新規性、有用性)
・「面白いね」と言われるのが目標
・10人くらい来ると思うので、10枚コピーして持ってくる

2011-04-22

WBS新入生オリエンテーション(手続き編)

 引き続き、ビジネススクールのオリエンテーションであった手続きについての話
を、念のため記しておきます。
 スクール外の人にとってはアレですが。


■杉浦教務副主任
・科目登録は3つ余分にできる。後で(期間内に)削除できるが、追加はできない
・手続きは何があるか分からないので早めに。遅れて履修登録ができなかった例もあ

・4月下旬にある「マネジメントゲーム」は仲間作りのきっかけになる
・8月の春集中講義の登録は7月に。これは今年度からの改善点
・コア科目は相対評価。A+とAで全体の4割。つまり真ん中の人はBになる
 一方専門科目は絶対評価。コレが(たぶん)救い
・モジュール専門科目は入学後2年以降に取得のこと
・夜間でも上手く会社と話をつけて、まれに海外留学に行く人がいる
・カンニング、剽窃はその学期全科目がF(グレポン△1点)になる
・ケースは14号館MDコーナで。平日夜は閉店。コンプライアンス上コピーをとらない
よう
・レポートも、締め切りを必ず守ること
・シンガポールのナンヤン工科大で夏の集中講義がある。1泊4000円+飛行機代。定
員あり
 「アジアにおける日系企業の組織戦略/大滝令嗣先生」

■根来教務主任
・ゼミだけで16単位(演習8、プロジェクト研究4、論文4)。つまり必要なのはあと
32単位(16科目)
 M1春・秋・M2春で、7・7・4(この場合18科目)などが多い。お勧めは7・6・4くら

 学期内に8科目は(負担が重く)無理。負担の軽い科目なら可能だが、そのような
科目をとってもムダ
 (※筆者注:ここでの科目数は、話の流れ上ゼミを除いた数だと推察します)

■モリモトさん(研究科事務所)
・MOTの人のMBA夜間専門講義取得もしくはその逆の場合の履修は書式が別。Webか事
務所に。コア科目は通常通り
 この場合、専門は5科目しか終了要件に入れられない
・演習の変更はできないので慎重に
・イノベーションMとオペレーションMはゼミが定員を超える可能性がある。事前に感
触を聞くべき
・イノベーションMは来年吉川先生が戻られる。上手く話がつけば、M2から吉川ゼミ
ということができる可能性も
・MOTの事前面談は、自力でアポを取るなりゼミを訪問するなりして行うこと
・成績発表は9月中旬、3月中旬に、事務所で

■サイトウさん(研究科事務所)
・合宿の費用は、4/25時点で登録されている講座に5/13に返金。未登録の場合その後
順次返金
・休学の場合、登録料は5万円/半期

WBS新入生オリエンテーション(挨拶編)

 震災のため合宿が中止となり、ビジネススクールの最初の公式行事となった、昼夜
に分かれたオリエンテーションがありました。
 夜(MBA夜間+MOT)は仕事帰りに駆けつけた様々な業界の人が100人。これらの人
たちの化学反応から何が生まれるのか、今から楽しみです。
 先生方のご挨拶の要旨は、以下のようなカンジでした(一言で言うと、「そういえ
ば入学おめでとう。がんばれ」というところでしょうか)。


■辻山商学研究科長
▽ポイントは二つです。一つは専門性を高めるということ。プロフェッショナリズム
 自分の専門のアングルから物事を見られるようになるということ
 小さい窓から見ることにより、物事を深く見ることができる
▽もう一つは、早稲田建学三精神の追求。早稲田魂
  1.学問の独立。在野精神
  2.学問の活用。普遍性を持った実用。CSR
  3.模範国民の造就。グローバリゼーション
▽教育の真髄は、役に立たないことを教えること。
 (すぐ)役に立たないことは、将来必ず役に立つようになる

※研究科長メッセージ
http://www.waseda.jp/gradcom/about/dean.html
※早稲田大学教旨
http://www.waseda.jp/jp/global/guide/mission.html


■根来教務主任
▽夜間プログラムでは、何かを犠牲にしないといけない
 まずアフター5(呑んだり)や、遊び(ゴルフ行ったり)
 家族(グチ聞いたり)や健康(睡眠時間)も多少は犠牲にしなければならない
 但しビジネススクールである以上、仕事を犠牲にしないこと
▽モジュール制はメリットも多いが、デメリットとしてはタコツボ的になりやすいこ
とがある
 コア(基礎)科目で、モジュール外のネットワークの構築を

※ディレクターメッセージ
http://www.waseda.jp/wbs/about/message.html


■杉浦教務副主任
▽モノはそれをとることによりサクリファイスしたものの総和以上の価値がある
 (根来先生の例だと、ビジネススクールの価値>アフター5+遊び+家族(の一
部)+健康(の一部)の価値)
▽business の 語源は busy、一方 school は scola で、ヒマということ
 ビジネススクールという言葉は、それ自体に矛盾をはらんでいる
▽2011年、というのは特別な年
 2011は305番目の素数
 2011=661+673+677 (3つの並ぶ素数)
 2011=157+163+167+173+179+181+191+193+197+199+211 (11の並ぶ素数)
 次の素数、2017との差が6 → sexy prime (セクシー素数)

※素数 @wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%A0%E6%95%B0
(平たく言うと、1とその数でしか割り切れない数。4は1と2と4で割り切れるので素
数じゃない。5は1と5でしか割り切れないので素数)
※セクシー素数 @wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%BC%E7%B4%A0%E
6%95%B0

2011-04-20

浜岡原発PR館、行ってきました


 週刊誌などを中心に、活断層の上にあり日本で一番危ない原発なのではないか、とささやかれている静岡県は中部電力浜岡原発ですが、先日ビジネススクールの仲間と、現場を見て学ぶことは大事であろう、ということで見学に行ってきました(厳密には行ったのは原発じゃなくて原発PR館ですが)。

 浜岡原発が存在するのは静岡県御前崎市、静岡のまん中あたりにとんがっている部分、御前崎を擁する人口34,000人強の都市です。市の南側は遠州灘に面しており、その風の強さを利用した風力発電機が海辺に並んでおりました。風力発電というと、その問題点として低周波音による近隣住民の健康被害や、バードストライク(鳥が巻き込まれる)などが言われていますが、残念ながらそれが確認できる距離までは近づけませんでした。


 御前崎市の中心部で最も人が集まっているのがイオンのショッピングセンター、そして、その次くらいの勢いで、原発PR館にも人が来ていました。

 そう、結構混んでいたのです。

 今の時期のPR館って、かなりガラガラなんじゃなかろうか、と予想していたわけです。だって、原発ってクリーンで安全ですよ、と吹聴する施設に今あえて行こうとは思わなさそうじゃないですか。が、施設はカップルや家族連れなどが結構たくさん。施設には豪華アイマックスシアター(当然全部無料)などもあり、格好の娯楽スポットとなっていたのでした。原発は地域に助成金や雇用をもたらすとは聞いていたけれど、娯楽までもたらしていたとは。

 雇用といえば、原発関連で約3,400人の人が働いているとか。ということは、人口の1/10という規模。まさに、石を投げれば原発作業員に当たる状況ですね。週刊誌がいくら言おうとおいそれと原発をなくせない構造の一つがここにあるのではないでしょうか。

 展示の中心は実物大原子炉。その恐怖すら抱かせる外見は、マンガ『ブラックジャック』に出てきた人間に歯向かう巨大コンピュータを想起させ、いずれ人間の手に負えなくなるもの、という連想をしてしまいます(ブラックジャックが治してくれればいいのですが……)。



 肝心の地震というか津波については、考えられる最も高い津波が来ても大丈夫ですと。でも念のため、更に防波壁をいま作っていますと。え、いや、もっとも高くても大丈夫なんじゃなかったの? その、福島を見てあわてて作り出したところが、全体的に安全基準がユルいんじゃないか、という思いを抱かせてしまいます。

 更に、オトナ向けの原発の技術的な説明のほかに、子供向けの展示がありました。子供向けのものは、原発作業員の体験をしてみるものや、放射線がいかに日常にあふれていて怖いものじゃないと感じさせるものなど、うがった見方をすると将来の原発作業員をいまから教育し、原発をやめられない構造を長期的に維持する仕組み、という風にも見えなくもありません。



 福島第一原発から漏れ出したことで話題になっているプルトニウムを用いるプルサーマルについても、いかに素晴らしいシステムなのか、という説明のみで、そもそもプルトニウムはどういう物質なのか、ということについての説明すらありません。パンフレットのキャッチコピーには、「見てふれて科学するこころ」とありますが、都合のいい一面のみを押し付けるのは科学的というよりは政治的であるのでは、と言わざるをえません。

 個人的には原発を今すぐすべて止めるべき、とは思っていません。しかし、このように政治と金が科学より前へ出てくるような状況は改めるべきだと感じました。そしてまた今回訪問して、実際現場に行ってみて考えることの重要性のようなものを感じました。ネットを捨てよ、町へ出よう、ですかね。



※参考:「原発PR館へ行こう!」
http://wbsmot.blogspot.com/2011/03/pr.html

2011-04-14

矢沢潔『原子力ルネサンス』技術評論社

 事故後のスリーマイル島に日本人2人目の記者として取材をしている科学ジャーナリストの筆者が、国ごとの原子力の動向を報告する本書、タイトルどおり原子力は世界の国で徐々にその存在感を増して来ているようで、そのような状況下での今回の福島原発事故だったということが理解できました。

 以下本文で気になった部分をば。並べてみると、原子力以外の話題も多いですね。


――アメリカの電力の主力は当分石炭であり続ける可能性が高い。一見してもっともダーティーな過去のエネルギー源と思われている石炭だが、“クリーンコール・テクノロジー”と呼ばれる新技術によってきれいなエネルギー源へと姿を変え原発と並んで復権しないとも限らない。(pp.82-83)

――(引用者注:ロシアで)“海に浮かぶ原発”はまもなく姿を現そうとしている(p.101)

――どの国を見ても、地球温暖化の解決を目指して原発の出力増強や新設を推し進めているという事例はただの一つも見当たらない。(引用者注:温暖化対策は後付けの理由にすぎないということ)(p.151)

――近年の急激な原油高騰に押されて“その日”はただちにやってきた。カナダやアメリカでタールサンド(引用者注:北米に多く存在する粘土の高いタール状の原油を含んだ砂岩・頁岩。ガソリンや灯油にする過程で大きな手間とコストと環境負荷がかかる)の採掘が本格化しただけではない。この資源が大規模に集中するカナダのアルバータ州では途方もないスケールの採掘が既に日常的光景となっているのだ。(pp.156.158)

――こうした(引用者注:エネルギー供給が経済成長に追い付かない危険性がある)危うい状況で中国は世界中から必死にエネルギーをかき集めようとしており、カザフスタン、ロシア、スーダン、ベネズエラ、西アフリカ、イラン、サウジアラビア、カナダなどで独自の油田開発も行っている。すでにアフリカ西海岸の沖合の海底油田から汲み出した原油はほとんどが中国へと直行している。(p.160)

――ウランは海水にも含まれている。濃度は10億分の3.3と非常に希薄だが、放射線障害についての厳密な議論で有名なピッツバーグ大学の物理学者バーナード・コーエン教授は、ウランの価格がポンドあたり200~400ドルなら海水からウランを抽出できるようになると述べている。(中略)これは日本のようなウラン無資源国がたちまちウラン資源大国に代わりうるということをも示唆する(後略)(p.212)



※ちなみにこの本、現在アマゾンじゃ新品が売り切れていますが、ちょっと前に三省堂神田本店にいっぱい積んでありましたよ。

2011-04-13

春学期履修計画(仮)

 ようやく時間割も発表になり、登録前のお試し期間に聞きにいく授業を決めてみま
した。
 さすがにコレ全部取ると課題で破綻することは目に見えているので、この中からい
くつかチョイスする、ということになりそうです。
 履修単位数に上限がないので、取って後で切る、という手もあるんですが、そうな
ると商学部名物"グレポン"(事業の成績を数値化したもの)が下がって卒業にかか
わる、ということみたいですので(違います?)、なかなかそうもいかず。

 授業のラインナップを見ると、なんだか戦略系に妙に寄っていますね。もうちょっ
とバラエティに富んだカンジにもしたかったのですが、選択肢も限られているのでひ
とまずこうしました(戦略に興味がある、というのは確かです)。
 ということで、一緒の授業になった人はよろしくおねがいいたします!


【 2011年度春学期 履修計画(仮) 】
■月曜日(4/25)
○7限:デザイン&ブランドマネジメント(長沢 伸也)[イノベーションM系]
○8限:製品アーキテクチャー論(朴 英元)[共通専門科目]

■火曜日(4/26)
○7・8限(前半):実践競争戦略(菅野 寛)[競争戦略系/経営戦略系]
○7・8限(後半):戦略の立案と実行(内田 和成)[競争戦略系]

■水曜日(4/27)
○7・8限(前半):マーケティング(守口 剛、木村 達也)[MBAコア科目]
○7・8限(後半):消費者行動論(阿部 周造)[共通科目]

■木曜日(4/28)
○7限:新製品開発マネジメント(長内 厚)[イノベーションM系]
○8限:技術標準戦略(江藤 学)[共通専門科目]

■金曜日(4/22)
○7・8限:演習/プロジェクト研究

■土曜日(4/23)
○1限:企業の経済学(岩村 充)[コア科目]
○2限:経営戦略(遠藤 功)[コア科目]
○3限:人材・組織(杉浦 正和)[コア科目]
○4限:財務会計(松田 修一)[コア科目]
○5限:経営と技術(田村 泰一)[共通専門科目]
○6限:ビジネスモデル研究(根来 龍之)[経営戦略系]


※早稲田大学シラバス検索システム
 https://www.wnz.waseda.jp/syllabus/epj3011.htm

2011-04-08

学割いろいろ

 本来4月1日が入学式だったのですが、震災の影響で中止に、また授業開始も4月22
日まで延びてしまい、なんだか学生なんだか学生じゃないんだかよくわからないよう
な日々を暮らしております。

 で、学生といえば学割じゃないか、ということで、世の中にはどんな学割がある
の、というのを調べてみました。


…………………………

■交通
○通学定期乗車券
 学生向けの定期券です。路線によっては結構な額が割り引かれた気がしますが、家
の最寄り駅から学校の最寄り駅までしか買えなかったはずです。どうせなら早稲田ま
でじゃなくて馬場まで買いたい、と思ってもダメだと。そこは歩けと。

○学生割引乗車券
 JR・東武・名鉄・近鉄で片道100km以上の営業キロの場合、乗車券が2割引になる、
というものです。JRではあらかじめ学校で学割証を受け取る必要があるということ
で、ちょっと面倒ですね。学割で出張に行ったら清算はどうなるんだろう。
http://www.jreast.co.jp/kippu/0701.html

○格安航空券
 たまに、学生限定価格というのを見かけます。卒業旅行向けかもしれません。


■通信・コンピュータ
○携帯電話料金
 今だと DoCoMo の「応援学割」や、ソフトバンクの「ホワイト学割」でしょうか。
 無料通話分がないプランが数百円安くなる、というプランだった気がします。まっ
たく通話しない人は多少安くなるのかもしれません。パケット定額料金が半額、とか
ならよかったのに……。
http://www.nttdocomo.co.jp/charge/discount/ouen_gakuwari/
http://mb.softbank.jp/mb/special/students/index.html

○ソフトウェア
 マイクロソフト社の製品のアカデミックパックなどが有名でしょうか。PCに入って
いないパワーポイントを仕方なく買うときなどに使ったり。
http://www.microsoft.com/japan/education/license/ap/default.mspx


■書籍
○ビジネスレビュー誌
 「ハーバードビジネスレビュー」、「一橋ビジネスレビュー」の定期購読が、学割
だと半額(一橋は違ったかな)になるみたいです。
 「早稲田ビジネススクールレビュー」は割引どころかいつの間にか無料のWebマガ
ジンになっていました。この形式は続くのかな……?
http://drc.diamond.co.jp/gakuwari/
http://www.toyokeizai.net/shop/magazine/hitotsubashi/
http://www.waseda.jp/wbs/wbsrc/03publication/wbsreview/overview_review.html

○ビジネス雑誌
 「日経ビジネス」「週刊ダイヤモンド」「TIME」「The Economist」などが、定期
購読だと半額以下になるみたいです。かなり安くなりますが、週刊だと読み続けるの
も大変だったりしますよね(今、追われるように毎週日経ビジネス読んでいます)。
http://bpgakuwari.jp/
http://dw.diamond.ne.jp/about_teiki/gakusei.html
http://www.fujisan.co.jp/Category/3029/


■文化・スポーツ
○大学スポーツ
 東京六大学野球だと、内野席1,100円が800円に、あとラグビーも大学で買うと安く
なる、みたいなのがあった気がします(あやふや)。
http://www.big6.gr.jp/jingu/jingu.html

○映画・観劇
 映画は一般1,800円のときは学生1,500円というのが一般的でしょうか。演劇で、た
とえば劇団四季は演目によって学生料金の設定があるものもあるようです。
http://www.shiki.gr.jp/applause/schedule/venice.html

○ミュージアム
 例えば東京国立博物館は、一般600円に対して大学生400円。大学院生というのは、
大学生なのかな……?
http://www.tnm.go.jp/jp/guide/general/index.html


■飲食
○ご飯屋さん
 会社の近くのラーメン屋は、学生証の提示で100円引き、というのをやっていたと
思います。スーツ姿で社員証首からさげていて引いてくれるかは分かりませんが。


…………………………

 ということで、探せば色々ある学割、上手く活用して、貧乏社会人学生生活を乗り
切っていきたいと思います。他にも学割情報あったら教えてくださいませ。

2011-03-29

原発関連書籍

原発に関する書籍を集めてみました。原発見学のお供にどうぞ。



■推進派

    



■反対派・懐疑派

                  



■中立(技術解説など)

               




<注>
-実際に読んで並べているわけではありません
-よって、内容がおすすめ、というわけではありません
-推進派、反対派、中立の区分も、あらすじ、書評、著者、出版社から「なんとなく」で判断しています(違っていたらすみません)
-並んでいる順番に意味はありません
-逆にお勧めがあったら教えてください